2017年12月26日

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】人口減少悲観論➯課題探求へ

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】人口減少悲観論課題探求へ



 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 『人口と日本経済』(吉川 洋著 中公新書)


■      経済理論から実証する「経済成長と人口は全く関係がない」(はじめに)

 『人口減少が進み、働き手が減っていく日本。財政赤字は拡大の一途をたどり、地方は「消滅」の危機にある』という多くの人の思い込みに対し、長らく人口問題を研究してきた著者は、経済学の観点から、その様な日本に蔓延する「人口減少ペシミズム(悲観論)」を排し、日本経済の本当の課題に対峙する時だと主張します。


 紹介本のポイントは「経済成長を決めるのは人口ではない」にあります。著者はその根拠として、英国経済学者アンガス・マディソンの理論を援用し、“日本の人口推移と経済成長”を図表に表します。その一部をご紹介すると、1913年、1940年、2008年の『人口:GDP』は、1913年(大正2年)の『人口:GDP』をそれぞれ100と置くと、『100:100(1913年)』、『139:288(1940年)』、『249:4,094(2008年)』となります。


 著者はこの図表・数値から、「経済成長を決めるのは人口ではない」を実証し、経済成長率の伸び率と人口の伸び率の差は、「労働生産性」の成長以外の何物でもないと主張します。更に労働生産性の伸びは、「一人当たりのGDP(所得)」の成長に相当すると説きます。労働力人口が変わらなくても(あるいは少し減っても)、経済成長率は一人当たりの労働者がつくり出すモノが増えれば(すなわち労働生産性が上昇すれば)、経済成長率はプラスになると説きます。


 著者は、『日本経済全体で、労働生産性をもたらす最大の要因は、新しい設備や械械を投入する「資本蓄積」と広い意味での「技術進歩」、すなわち「イノベーション」である』と強調します。更に敷衍して、『「イノベーション」は科学者・技術者の手になるハードな「技術」、つまりテクノロジーを思い浮かべがちだが、それと並んで或いはそれ以上に、ノウハウや経営力などのソフトな「技術」が重要なのである』と強調します。


 それでは、著者が、『少子高齢化時代の、経済成長の牽引力になる「イノベーション」は何か』について主張している要点を次項でご紹介します。


■      少子高齢化時代の『経済成長の牽引力になる「イノベーション」』は何か

【「インダストリー4.0」時代の「イノベーション」】

 著者は、ドイツの「インダストリー4.0」を採り上げ、『3Dプリンターを用い、AI、ITによってコントロールされる究極のスマート工場による少量多品種生産、一つの商品のサプライチェーンの統合、産業間の統合が実現すれば、ドイツの製造業の生産性は10年以内に1.5倍になる』と紹介しています。

 このような例は、今日本でも具体的に起こり始めています。マツダとトヨタが2017年8月資本提携をしました。これはトヨタの弱点である「バーチャル設計」をマツダの技術でカバーしようとの狙いがあるのです。ちなみに、ECU(エレクロニック・コントロール・ユニット)という自動車のコンピューター制御装置(コンピューターが100個、プログラム行は1,000万行)を設計するのに、トヨタが得意とする「現地・現物主義」ではエンジニアが悲鳴を上げるほどの期間(8か月以上と推定)が掛かりました。これをマツダのMBD(モデルベース開発)により、3D・CADを使い、現物の試作品は作らず、バーチャル試作品をコンピューター上に作り、CAE(Computer Aided Engineering)を使った仮想シミュレーションによるテストで、設計の良否を判断することで、設計がたったの1日で出来るのです(「FACTA」2017年10月号より)。この例では、労働生産性は240倍以上、上がるのです。


 これからは、「デジタル革命」を主に、製造業は勿論、日本の生産性が低いと言われているサービス業、ホワイトカラーの仕事の労働生産性の飛躍的向上が図られるでしょう。


 日本の一人当たり労働生産性は、OECD加盟国35か国の中で22位と低い処に位置しています(2015年)。日本を100とすると、アメリカは153、フランスは127、ドイツは122です。労働生産性の向上の“のりしろ”は十分あると言えましょう。


【経済成長を実現する「プロダクト・イノベーション」】


 著者は、「成熟経済」の先進国経済で成長を生み出す源泉は、高い需要の成長を享受する新しいモノやサービスの誕生、つまり「プロダクト・イノベーション」であると強調します。


 その卑近な例として、「大人の紙おむつ」を挙げています。「大人の紙おむつ」は2000年から2014年の15年間で、70億円から128億円の市場に成長しているのです。これはまさに高齢化という時代の変化を捉えた、新たな価値の創造と言えるものでしょう。「子供のおむつ」と合算すると、190億円から263億円の市場に成長しています。少子高齢化を乗り越えた事例でしょう。


 また、行楽地行きの乗り物だった特急列車を、長距離通勤用に走らせ、特急料金を払ってでも指定席に座って通勤したいという需要にこたえている鉄道会社の例を挙げています。これも新たな価値を生み出している「プロダクト・イノベーション」です。


 真剣に周りを見回してみたら、新たな“売れる価値”“一人当たりの労働生産性を挙げる価値”を発見できるのではないでしょうか。「消滅」等と言って悲観ばかりしている地方にも、気付いていない観光資源など有るのではないでしょうか。


 これからの時代は、黙っていても成長する時代ではなく、自ら真剣になってシーズを見つけ、「プロダクト」を創造し成長に貢献していく時代と、紹介本を読み、感じているところです。



■      日本経済の将来(むすび)

 著者は、『日本経済の将来は、日本の企業がいかに「人口減少ペシミズム」を克服するかにかかっている』という言葉で結んでいます。


 人口減少、財政赤字、地方の消滅などの「ペシミズム」に覆われ、場合によっては思考停止に陥っている経営者、企業経営関係者をはじめとする、企業、行政などのリーダーは、著者の主張する「人口減少ペシミズム」を克服し、新しいハード、ソフト両面の、「プロダクト・イノベーション」を探求し、「プロダクト」として創造して行くところに『将来の明るい日本』が存在するのではないでしょうか。


【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/


【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。


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2017年12月26日

◆【経営コンサルタントの独り言】お掃除ロボットは健気 12月26日(火) つぶやき改訂版

◆【経営コンサルタントの独り言】お掃除ロボットは健気 12月26日(火) つぶやき改訂版


 


 


  俺様の名は「ブロッグ
  経営士ブログに登場するドッグじゃ!!
 
  日本文化の象徴的な
  大変便利な食べ物だネ!
  コンビニのおむすびも
  バリエーションが多いのに
  ビックリ 


 


平素は、ご愛読をありがとうございます。


準備でき次第「つぶやき」改訂版をお届けします。


【今日は何の日】は発行済ですので、そちらをどうぞ


  http://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/2bddedd6fa5b4105eaf1b384276743eb



 【経営コンサルタントの独り言】

◆ お掃除ロボットは健気


 息子サンタが、わが家に新しいお掃除ロボットを持ってきてくれました。

 初期のロボットは、何かにぶつかると方向転換をしてランダムにクリーニングをしていました。

 新しいロボットは、掃除範囲をマス目に区切ってマス目毎にクリーニングをするアルゴリズムです。

 掃除機ですので音はうるさいですが、文句を言わず正方形の動きを繰り返して掃除をしてくれています。

 その様子を見ていて、妻が、「健気ネ~」と言って、感心していました。

 メーカーの名前をもじって、「ダイ君」という名前をロボットに付けました。

 ダイ君の働きに感謝!


 比叡山延暦寺についてブログで紹介しました。

 比叡山を訪れた人の中には、「延暦寺はどこにあるのでしょうか?」と尋ねるそうです。

 延暦寺がどこにあるのかは、ブログでどうぞ。

 写真も掲載しています。

  http://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/fae353bf0ea843fcccfe515d755f8c47



 











  


2017年12月26日

■【経営士ブログ 今日は何の日】 12月26日 半井小絵さんの書籍とDTP プロ野球誕生の日、ジャイアンツの日  

■【経営士ブログ 今日は何の日】 12月26日 半井小絵さんの書籍とDTP プロ野球誕生の日、ジャイアンツの日  

 日本経営士協会は、特定非営利活動法人として内閣府による認証を受けた経営コンサルタント団体です。1951年に誕生し、経営コンサルタント育成と経営士・士補資格付与活動を1953年から積極的に行ってきている、日本で最初に設立され、約65年もの永きにわたりまして社会貢献をしてきています。
 このブログは、主に次のような方々を対象に、時宜に即した情報を毎日、原則として複数本のブログをお届けしています。経営というのは、根底に流れいるものは、下記のいずれにも共通し、視点を変えるだけでそれを応用することができるという信念を基に、あえて三兎を追っています。

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント



 一年365日、毎日が何かの日です。
 季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。
 これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
 独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。


今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ 半井小絵さんの書籍とDTP 

 今日は、人気気象予報士である半井小絵さんの○回目の誕生日だそうです。

 半井さんの著書に『半井小絵のお天気彩時記』(2006年)という著書があります。そのこばくち(本の三方の切り口)は虹色をしていて、女性らしさを出しています。

 この本の制作をしたのが、私が関係しているS社です。

 今日、書籍などの印刷物は、DTPソフトと呼ばれるアプリケーションを使って、パソコン上で印刷前の作業が進められます。印刷前の作業をプリプレス作業ともいいます。

 この分野では、全体の企画・デザインをしたり、イラストなどのデザイン(狭義のデザイン)をしたり、写真を修正したり、レイアウト作業をしたりと細かくいくつかの業務分担が成されています。

 それらを一人でやる場合もありますが、S社のように各部門の専門家が一緒になって作業を進めることもあります。後者のような複数の専門家が作業を一社でできるような会社は、一般の感覚でいうと小企業ですが、この業界では中堅どころといえます。

 経営士・コンサルタントというのは、単に経営のこと、自分の専門分野のことだけを知っているだけではコンサルティングできません。業界の特性を理解し、その腕アドバイスをしないと、クライアント側が満足できません。

 経営士・コンサルタントとして、駆け出しのうちは、自分が得意とする分野を中心に仕事をしながら実力をつけていくことも大切です。


■ プロ野球誕生の日、ジャイアンツの日

 1934(昭和9)年12月26日に、大日本東京野球倶楽部(読売巨人軍の前身)が日本で最初のプロ野球チームとして誕生しました。

 アメリカのプロ野球チームが、日本を訪れており、その対戦のため急遽創立されたそうです。

 プロ野球の経営も難しいようで、今日では入場料だけではやって行けず、テレビ中継による放映権料が収入源としては大きいようです。したがって、読売ジャイアンツのような任期チームでは、放映回数も多く、収入も大きくなります。

 逆に人気のないチームの場合には、収入は少なく身売りをしなければならないことになります。今年は、DeNAが東京放送からベイスターズの経営権を取得しました。ソフトバンクや楽天に続く、三社目のIT関連企業です。

 前二社のように企業名を売ることができるのでしょうか。ファンクラブによる収入や球団の関連グッズの売上も期待ほどの収益を上げられるのでしょうか。


(ドアノブ)

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Posted by 経営士 at 06:01Comments(0)【今日は何の日】