2013年02月19日

■■【コンサルタントのトンボの目】 新幹線お掃除おばさん部隊

■■【経営コンサルタントのトンボの目】 新幹線「お掃除おばさん部隊脅威の7分間」に学ぶ

  経営コンサルタント事務所 

  B・M・S・21代表 山本 修

  日本経営士協会 理事 関西支部長

 山本先生は、美容サロンを独立開業され、その経験を元にサロン経営者に「商品管理」「顧客管理」「計数管理」を提案し、サロン経営の生産性向上に成果を上げてこられました。近年は中小企業のコンサルタントとしてもご活躍中です。

 また「日本経営士協会 関西支部長」として活躍されておられます。

 筆者詳細情報 http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/0060.htm

■ 「世界の注目を集める清掃会社」

いま日本には、世界から注目を集めていると言われる[清掃会社」がある。新幹線の車両清掃を担当する「JR東日本テクノハート・TESSEI(旧鉄道整備株式会社。以下、テッセイ)である。

 ただ車両を掃除するだけではなく、その画期的な取組は、日本の多くの企業にとって発展のヒントになる可能性を秘めていると言われている。 以下、筆者が目にしたものと、週刊ポストの現場密着レポート記事より抜粋してみた。

■ 「ミラクル7ミニッツ」

 JR東京駅東北新幹線ホームの線路側に赤いユニホームを着た、数十人のテッセイのスタッフが、等間隔・一列に並んで立っている。(この光景は、東京の方なら見たことがあると思う)そこに車両が入線するとテッセイのスタッフが一斉にお辞儀をして迎える。清掃作業の始まりである。

 到着した車両は折り返し運転のため、滞在時間は12分間しかない。しかも乗・降車には5分かかると言われ、折り返しの準備作業時間は僅か7分しか無い。

 乗客がいなくなったのを確認後清掃スタッフが社内に飛び込む。普通車客室は1人、グリーン車は2~3人で、1車両の作業に当たる。

 両サイドの網棚、座席間を覗いて忘れ物がないかチェック、座席を進行方向に向かって回転させながら反対側のドアまで走り、途中、落ちているゴミを通路に掃き出す。

 1車両の長さは25メートル、客席は100席、端から端までを確認し、復路では各窓のブラインドを下ろして点検、同時に全席のテーブルを出して、窓枠と棚と共に拭き、座席カバーが汚れていれば交換する。見回りに来た主任の掛け声とともにスタッフは通路に出したゴミを一気に集める。

 一方、2両に1カ所あるトイレや洗面所でも別のスタッフが同時進行で作業に当たっている。

 各車両の作業が終わると、最後に主任が点検して終了する。スタッフは車外に出て全員で整列、ホームで待っている乗客に対して一礼。約6分で清掃作業を完遂し、発車3分前に乗車が始まり、列車は定刻通りに出発した。

 テッセイではこの清掃作業を「新幹線劇場」と呼ぶそうである。確かにその作業の正確さと速さは[劇場」の名に恥じない完成度である。

 海外でも彼らに注目しており、欧米の高官が視察に訪れたり、CNNでは「ミラクル7ミニッツ」(奇跡の7分間)と絶賛され、国内でも、スタッフの奮闘ぶりを扱った「新幹線お掃除の天使たち」(遠藤功著・あさ出版)が、現在10万部のベストセラーとなっている。

 テッセイの矢部専務は、「ただ車両を綺麗にするだけではなく、清掃の遅れは新幹線の遅れに繋がる。我々には、ダイヤを守るという義務もあるのです」と言っている。 

 テッセイは、1チーム22人の編成で、1日平均120本、ピーク時は168本にも及ぶ清掃作業を一手に引き受けている。緩慢な作業は、致命的な遅れにつながるのである。

 テッセイの従業員は約800人(11月現在)うち正社員は481人で残りはパートタイマー、平均年齢は51歳で、4割近くを女性が占めている。

 このような会社は如何にして生まれたのだろうか。

 同社の矢部専務の話では、現場から要望していたスタッフの控室にエアコンを入れるなど、働く環境の改善から始めたという。他にも現場からの提案でプラスになると思えるものはすぐに採用し、風通しの良い組織を作ることで現場のさまざまな問題点、改善点を全社で共有することができると思ったそうだ。

 当初はハードルの高かった正社員登用枠を大幅に緩和し、パートとして1年間勤務した後には、誰もが正社員になる試験が受けられる。「掃除のおばちゃん」でも、管理職になれるキャリアパスを用意することで、組織は末端まで活性化された。

 そしてもう一つ力を入れているのが「お互いを認め合う文化」だ。07年には、チームリーダーが観察官になって、従業員の良い取り組みを公表する「エンジェル・リポートの導入」、優秀スタッフへの報奨制度の導入など。

 こうして現場に責任感とやりがいを持たせれば、良いサイクルが生まれる。実際に高いモチベーションを持つようになったスタッフからは多くのアイデアが生まれた。良いアイデアは良い相乗効果を生む。

 全ての業務に優先されるのが新幹線の安全運行であり、新幹線の入線時に一列に並んで礼をするのもその一環で、お客様にさわやかに感じて頂くだけでなく、お客様の接触事故の防止、そして従業員の安全確保にもなっている。

 「新幹線掃除の天使たち」の著者遠藤功氏は言う。「テッセイは3K(危険・汚い・キツい」の職場を、3K(感謝・感激・感動)の職場に変えている。日常において、顧客が感心するところに凄さがある。

 掃除は綺麗になって当たり前、それを皆に“良くやっている”と思わせる強い“現場力”がある。 特別なことをやっているわけではなく、管理職が部下と向き合い、仕事の意味・意義を教え自分の役割を理解させる。きちんと挨拶する環境を作り、日常的に褒め、明るい雰囲気を作る。一見小学生レベルの話に思えるが、これが出来ていない職場が多い。

 自分の会社に元気がないと思う人はテッセイの現場力に学んでみてください。明日からあなたの職場は大きく変わると思います。

 読者の皆様は如何に感じられたでしょうか、一度試す価値はあるのではないでしょうか。

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