2013年06月09日

■■【日本経済の読み方】 成長戦略どころか乱高下

■■【日本経済の読み方】 成長どころか乱高下 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。


独善解説


◆ 民間活力でアベノミクスはうまくいくか? 2013/06/10

 安倍総理大臣が、経済の成長戦略において「民間の活力を引き出す」「10年後に一人当たりの国民総所得を150万円以上増やす」ことを表明しました。

 私たちは、この安倍政権の民間の活力を高めるという成長戦略に期待を持っていいのでしょうか。

 NHKの今井純子解説委員の番組で探ってゆきます。

 1回目は「なぜ成長戦略が注目されるか」というタイトルでお話しました。

◇2 成長どころか乱高下

 ここに来て株価が急落したりして、その影響で円安にもなったりしています。

1.株価は、先月半ばから、一転して、下落に転じています。

2.長期金利が上がったことで、住宅ローンの金利も上がっています。

3.円安の影響で、輸入品を中心に食品や電気代、パソコンなど幅広い製品やサービスで値上げが相次いでいます。特に、家計や中小企業にとっては、重い負担です。

 このままでは、私たちの生活に景気回復の恩恵が回ってくる前に、個人消費が落ち込んでしまいかねません。そうなりますと、経済の足を引っ張ることになるでしょう。

 景気の回復を持続させるには、「金融緩和」や「財政出動」に頼った期待先行の段階から、民間主導の力強い経済再生の段階へと早く橋渡しをしていかなければなりません。

 そのためには、経済の構造改革を進めて、企業の活力を取り戻すという政府の決意と、そのための道筋を盛り込んだ「成長戦略」を確実に実行することが求められるのです。

【今後の連載予定】
 ◇第3回 成長戦略の中身
 ◇第4回 戦略市場創造
 ◇第5回 国際展開
 ◇第6回 安倍政権の成長戦略の評価
 ◇第7回 安倍政権成長戦略の問題点と実効性
 ◇第8回 安倍政権成長戦略の「家計への還元」問題とまとめ

◆ 民間活力でアベノミクスはうまくいくか? 2013/06/09

 安倍総理大臣が、経済の成長戦略において「民間の活力を引き出す」「10年後に一人当たりの国民総所得を150万円以上増やす」ことを表明しました。

 私たちは、この安倍政権の民間の活力を高めるという成長戦略に期待を持っていいのでしょうか。

 NHKの今井純子解説委員の番組で探ってゆきます。

◇1 なぜ成長戦略が注目されるか

 昨今、日本経済が置かれている状況から見てみましょう。

 安倍政権は、「第一の矢」と「第二の矢」を矢継ぎ早に打ち出しました。

 第一の矢は「大胆な金融緩和」であり、第二の矢は「機動的な財政出動」です。

 株高と円安の追い風を受けて、輸出や消費が増え、2013年1月から3月までのGDPの伸び率は、年率に換算してプラス3.5%と、高い伸びを示しました。

 しかし、同期間における企業の設備投資は、2012年と比べて減少が続いています。サラリーマンの給与も、多くなるどころか、0.6%下回っています。

 すなわち景気回復の恩恵を受けているのは、一部の大企業や資産家だけです。日本経済全体が力強く回復していると言える状況にはなっていないのです。

 期待だけが先行して株高、円安になっていて、国民に広く恩恵が行きわたっている訳ではないのです。そのために、国民がアベノミクス効果を実感できていないため、財布の紐は期待ほどには緩んでいません。

【今後の連載予定】
 ◇第2回 成長どころか乱高下
 ◇第3回 成長戦略の中身
 ◇第4回 戦略市場創造
 ◇第5回 国際展開
 ◇第6回 安倍政権の成長戦略の評価
 ◇第7回 安倍政権成長戦略の問題点と実効性
 ◇第8回 安倍政権成長戦略の「家計への還元」問題とまとめ


◆ 日本が進むべき方向
 2013/06/07

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

【バックナンバー】
 ◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価 2013/06/03
 ◇2 世界的な大規模金融緩和策 2013/06/04
 ◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05
 ◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06

◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07

 サックス教授のお話から、それでは日本はどうすべきかを考えてみましょう。

 彼は、日米においては経済政策があまりに短視眼的だと言っています。とくに日本においては、首相がころころと、政権変更がおきました。

 アメリカでも政治のサイクルは長いとは言えません。連邦議会の選挙は2年おき、大統領選挙は4年おきにあり、深い構造問題を解決するには時間が足りません。

 このような状況では、中長期的なビジョンでの政策が実現しにくくなります。

1.中国を世界経済にどう組み込んだら良いのでしょうか。

2.将来を担う子どもたちの「21世紀型の教育」をどうしたらよいのでしょうか。

3.気候変動の問題や原発の問題など、解決しなければいけない各種の問題にどのように取り組んだら良いのでしょうか。

 これはほんの一例ですが、彼は、日本政府につぎのような点をアドバイスとして指摘しています。

1.人間にとってよりよい経済にするために、今後の根幹の問題は、人々の生活をどう向上させたら良いのでしょうか。

2.環境問題やエネルギー問題など、長期的な問題への取り組みます。重要なのは、短期的な問題に取り組みながら、長期的な問題に取り組むことです。

3.真の成長は、アジアやアフリカなどの新興諸国にありますが、こうした新興諸国の発展に日本はどのように寄与したら良いのでしょうか。持てる日本の能力を十分に発揮すべきです。

 このような中で、TICAD(アフリカ開発会議)は、タイミング良く開催されましたと、
サックス教授はコメントしています。


 昨年実施した中国の二番煎じのように私には思えますが、ウインウインの関係を構築する機会になれば良いと考えます。 <完>

◆ 日本が進むべき方向
 2013/06/06

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

【バックナンバー】
 ◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価 2013/06/03
 ◇2 世界的な大規模金融緩和策 2013/06/04
 ◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05

◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06

 政府や中央銀行が、市場を規制することができるかどうか、サックス教授の意見です。

 政府や中央銀行が規制するべきなのは金融機関です。

 日銀がさらに今の金融緩和を推し進めるのであれば、金融緩和によって生じた、有り余りすぎる資金を使って金融機関がギャンブルのようなリスクをとる投資を行う危険があります。そこで金融市場がギャンブル化しないように細心の注意を払う必要があります。

 アメリカで行われた金融分野の規制緩和は、犯罪にすらつながり、あきらかに間違えといえます。先般発生したようなウォール街での出来事が、東京でも起きないことを願っています。

【今後の掲載予定】
 ◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07

◆ 日本が進むべき方向
 2013/06/05

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

【バックナンバー】
 ◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価 2013/06/03
 ◇2 世界的な大規模金融緩和策 2013/06/04

◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05

 韓国・タイなどの新興国は、日本をはじめとする先進国の金融緩和による、通貨高を背景に、最近、相次いで利下げに踏み切りました。こうした“通貨安競争”は、健全なことかどうか、サックス教授は次のように述べています。

 先進国の金融緩和によって生まれた過剰な資金が、こうした国々に流れ込むのは当然のことです。

 資金が流入した国の通貨は上昇します。その結果、その国の中央銀行は金融緩和によって対抗します。このため、世界的な金融緩和が起き、これは世界経済を刺激することになり、よいことです。

 ただ、金融緩和によって通貨の過剰流動性が起きることは、さまざまなバブルを引き起こす可能性があります。

 経済政策の運営の神髄ともいえるように、金融緩和にはある程度、慎重に進めるべきです。

 つまり、一定程度までは健全ですけれども、その後は危険になるということです。

 サックス教授は、境界線を見極めることの難しさを説いています。

【今後の掲載予定】
 ◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06
 ◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07

◆ 日本が進むべき方向 2013/06/04

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価

 安倍総理と共に経済運営を担当している日銀の黒田総裁の金融緩和策を、サックス教授はどのように見ているのでしょうか。サックス教授の考えをまとめました。

 デフレから脱却するために金融を大規模に緩和するというのは、正しい道だと思います。短期的には、円安をもたらし、日本経済を刺激します。

 通貨の供給量を増やすことで、円を安くして輸出を増やし、企業の利益を増やすことで経済を成長させるのは、経済の基本です。本来であれば、とっくの昔からやるべきことでした。

【バックナンバー】
 ◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価

◇2 世界的な大規模金融緩和策

 日米欧がこぞって大規模な金融緩和策をとっています。こうした金融政策は、世界経済にどんな影響を与えるか、サックス教授の意見です。

 彼が強調したいのは、金融政策ですべての問題が解決できるわけではないということです。

 金融政策でできることと言えば、日本の場合には1ドル=80円だった円相場を円安にすることです。個人的には110円が適正だ思っています。一層の円安は日本にとって望ましく、世界にとっても問題ありません。

 金融政策は、構造問題を解決するわけではありません。

 財政問題も、高齢化問題も、国際競争力の問題も、エネルギーの問題も、環境問題も解決しません。

 アメリカでは、今、財政再建の議論が止まってしまっています。ヨーロッパでも、ユーロ圏の経済危機の結果、財政出動ができません。この結果、すべての経済政策の担当者は、すがるような視線を中央銀行に向けているのです。

【今後の掲載予定】
 ◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05
 ◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06
 ◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07


◆ インドとの原子力協定 2013/06/02

 安倍総理とインドのシン首相の会談が東京で行われ、日本の原子力関連技術のインドへの輸出を可能にする原子力協力協定の交渉を進めていくことで合意しました。NHKの広瀬公巳解説委員の解説要約をご紹介します。

 NPT・核拡散防止条約の枠外にあるインドとの協力をどこまですすめてよいのか。日本の原発を海外に輸出することの是非は十分に議論されたのか。

 このような課題の中、12億の人口が電気を必要とするインドと高い技術力で新興国への進出を図ろうとする日本の立場をどのように融合させるかが問題です。

 共同声明は、交渉が停滞していた原子力協定について「早期妥結にむけて交渉を加速する」と宣言しました。

 原子力協定は核関連の物質や技術の移動を可能にするめに政府間で結ばれるもので妥結にいたりますと大規模なインフラ輸出に大きな可能性を開くものとなります。

 核保有国であるのにNPTに入っていないインドは、今、国際的な核管理体制の中で、「特別扱い」をされている状態です。

 インドに対し条件付きながら核燃料や原子炉などを輸出できるとしたのがアメリカとの原子力協力協定でした。インドに独自に核を開発させるよりも国際的な核管理の輪の中に取り込むべきだとするのがアメリカの立場でした。

 これを受けNPTの加盟国のグループであるNSG・原子力供給国グループがインドへの核物質・技術の移転を認めるグループとしての方針を決定。つまり、インドを例外扱いする今の体制はインドが核を軍事目的には転用しないといういわば「インドへの信頼」を前提としているのです。

 1974年の最初の核実験ではカナダから提供されていた原子炉から回収した使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを抽出。核開発は平和目的であるとしていたインド政府の方針が、政権交代にともなって、強いインドを強調するものとなりました。

 そもそもNPTは一部の国の核保有を追認するだけの不平等条約だというのが今も変わらぬインドの立場でインドはCTBT・包括的核実験禁止条約にも入っていません。このため、日本が原子力協定の交渉を進めるにあたっては、核物質や技術を軍事目的には転用されない、民生利用に限定される体制を確実にすることが必要です。

 インド南部の海岸地帯にあるマドラス原発ではインド洋大津波の際に原発の施設の一部が浸水するトラブルがありました。このようなリスクにタイする回避策が伴わぬ原発輸出は、禍根を残しかねません。

 

 

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