2013年10月02日

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 ビジネスマンの数学

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】 ビジネスマンの数学

                              

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

 

      今日のおすすめ

 

 『会計&ファイナンスのための数学入門』(高田 直芳著:日本実業出版社)

 

      数学を使えばビジネスの世界が変わる(はじめに)

 「数学は苦手」でも、表計算ソフトExcelは使いこなせる人が多いのではないでしょうか。その様な方々にビジネスの新しい世界に飛躍をさせてくれるのがこの本です。

 本書で採り上げる「数学」には、指数関数、対数関数、確率、相関係数・決定係数、標準偏差、超越数ℯ(この世には、πと二つしか存在しない)等、聞いただけで逃げたくなる概念が出てきます。しかし逃げないで、この本を読んでください。「意味・概念・ビジネスでの活用範囲」が平易に書かれています。

 実際にビジネスで使う時は、計算はExcelが簡単に計算してくれます。

 是非、苦手なビジネス数学に一歩踏み込んでみませんか。この本を読み、苦手な数学に馴染みを持つことで、あなたのビジネスに新しい世界が生まれます。

 

      ビジネスの新しい世界が見えてくる

【標準偏差を知っていますか】

 標準偏差の名前は良くご存知ですよね。でもより深く理解しておくことが実務では必要です。

 TQMの一つにアメリカのGEが開発したシクッス・シグマ(6・σ)という手法があるのはご存知ですよね。不良品の発生の確率を「6・σ」に抑えるプロセス・マネジメント手法です。

 「6・σ」の確率を、この本に従い、Excelで計算してみましょう。ExcelにNORDSDIST(6、FALES)と入れますと、「6.07E-09」と答えが返ってきます。即ち10億分の6.07の確率です。シクッス・シグマというのはすごく小さな不良発生確率を追求するプロセス・マネジメントなのだということが解るようになります。

【CVP分析からSCP分析へ】

 CVP(Cost Volume andProfit)分析は皆さんよくご存知の損益分岐点を出す分析手法です。CVPは勘定科目から算出する内部における分析として有用です。本書では、SLOPE関数(変動費を求める関数)とINTERCEPT関数(固定費を求める関数)を使って分析する手法が紹介されており、活用範囲の広い手法で、是非身につけておきたいですね。

 しかし、情報の限られた外部情報による分析では、CVP分析では対応できないケースが出てきます。そこで本書で登場するのが、SCP(Sale Cost and Profit)分析です。

 SCP(Sale Cost and Profit)分析の詳細は、本書をお読みください。CVP分析で使った関数の他に、指数関数、対数関数や超越数ℯが出てきますので、スペースの関係上説明を本書に譲ります。SCP分析はCVP分析と同様、変動費率、固定費、損益分岐点を出すと同時に、応用として、最大量産効果操業度売上高、最大利潤売上高を出します(理論値)。この理論値と実際売上高を比較し、固定費の無駄金額(Dead Cost={1-実際売上高/最大量産効果操業度売上}×固定費)等の分析を行うなど応用分野が広がります。Dead Cost(無駄な固定費額)は、数学(関数など)を使って初めて求めることの出来る、重要な経営上の数字です。

【最適キャシュフローと最適在庫残高・安全在庫残高を革新的に求めてみませんか】

 この本には、自然対数等を使う、著者が発想し著者の顧問先企業で使用し精度を検証した、「最適キャシュフロー方程式」が紹介されています。この方程式の「営業資金の回転期間」に変えて「在庫に係る回転期間」を代入すると、最適在庫残高そしてそれを超越数ℯで割ると安全在庫残高を求めることが出来ます。(なお、最適在庫残高方程式〈ランニング・ストック方程式〉、安全在庫残高方程式〈バッファー方程式〉については、同著者の「原価計算」日本実業出版社を併読いただくと理解が深まります。)

 

      ビジネス上の数字に対する視野が劇的に広がる(むすび)

 この本についてご紹介してきましたが、「数学が苦手」な方には、難しいとの印象を取り去ることが出来ていないかもしれません。

 私も「数学が苦手」の一人ですが、この本により、数学とビジネスを身近な所で結びつけることが出来ました。加えて、今まで思いも着かなかった新しいビジネス手法を自分の物にすることが出来ました。

 「数学が苦手」な人に挑戦的に読んで頂きたい本です。

 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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