2014年01月09日

■■【経済の読み方】 2013年 12月を時系列的に見る

■■【経済の読み方】 2013年 12月を時系列的に見る

 世の中の動向は、アラカルト的に見ることも大切ですが、時系列的に見ると、また異なった面が見えてきます。
 ここでは、これまでブログ掲載してきました内容をコンパクトにまとめてご紹介します。


■ 遅刻常習者は、時間に厳しい人より30分”得”をしている? 2013/12/20

◆1 時間感覚と一五分前主義

 子供の頃、遠足の日が近づいてくると、期待が膨らむ反面、なかなかその日が来ないでジリジリとした経験がおありの方は多いと思います。一方、年齢を重ねるにつれ、日々の経つのが早いものです。年の初めには、「つい先日新年を迎えたと思ったのに、もう○か月も経ってしまった」とか「ついこの間正月気分にいつまでも浸っていてはダメだと思っていたのに、今年も余すところ○日しか残っていない」などと思うことは、私だけでしょうか。

 時間経過の速度は、人により異なりますし、同じ人でも、置かれている状況次第で、経過速度というのは異なると思います。

 時間観念の強い人は、アポイントなどの約束の時間がありますと、「十五分前主義」などと約束より早めに約束の場所に着かないと不安でなりません。何とか約束の時間には間に合いそうだが、ギリギリになりそうだというと、移動中の電車の中で走りたくなってしまいます。相手に「ひょっとすると五分くらい遅れるかもしれません」などとスマホでメールを入れたりします。実際には、時間より数分早く着くなどの結果であることが多いのです。時間が気になりますと、ストレスとなり、それを蓄積した状態で相手に会うのでは、スムーズに行くはずの商談に差し障りがあるかもしれません。



◆2 一五分前主義で時間をロスしているか

 ある会社の社長は、一五分前主義に徹しています。その会社の社員と、どこかで待ち合わせをするのにも一五分前に到着します。一方、その社長と待ち合わせている社員は、社長の一五分前主義を知っているので、さらにそれより一五分前、結果的には社長と待ち合わせる時間の三〇分前に待ち合わせ場所に到着することになります。

 このように時間に縛られることにより30分も時間を無駄にすることに繋がりかねません。ところが、この会社の社員は、それを励行し続けていますし、時間のロスをしていると思っていません。なぜなら、約束の一五分前までに必ず来られることを確認できると、その社員は、その近所を見て回るようにしています。すなわち、マーケティング精神がこの会社では徹底しているため、例え三〇分前に着いても決して時間を無駄には使っていないのです。それは、時間の大切さをキチンと理解しているからです。

 時間の観念をキチンと持っている人というのは、仕事をキチンとする人が多く、業績に寄与している人でもあります。このような人は、会社の経営計画とか、自分の年度計画やそれに付帯する数値に対して、高い意識を持っている傾向があるからです。そのために、上司からの信頼も篤く、責任ある仕事が回ってきます。このようにして能力のある人は「忙しい人」になってしまいます。忙しい中でも、キチンと仕事をするために、スケジュール管理が行き届いているので、新たな仕事もこなしてしまうのです。


◆3 時間感覚が鈍い人は30分得をする?

 一方、時間の観念にルーズな人というのは、約束の時間を守らなければいけないという気持ちが希薄です。数分の遅れは当たり前、人によっては三〇分くらいの遅れを何とも思わず、遅れたことに対して謝罪しない人すらいます。

 その様な人は、時間の観念が薄いので、遅れるかどうかの予測すらしない人もいます。事前に遅れることが予測できても、相手に対して自分から連絡をしようという気持ちすらないのです。相手が、時間に厳しい人であると、その人から、「今どこにいるの?」というようなメールや電話を受けて、「もうすぐ着きます」というような返事をしがちです。

 ところが「もうすぐ」という言葉の時間的な感覚が、時間の厳しい人と異なります。時間に厳しい人は、「もうすぐと言っているので2~3分、遅くても五分くらいでは来るのだろう」と考えます。ところが、五分経っても、十分経っても姿を現さず、十五分後にようやく姿を現せば良い方だという人がいます。

 すなわち、十五分前主義の人は、三〇分も待たされている計算になります。ところが、時間の観念の薄い人は、相手が三〇分も待ったという意識もなければ、待たせることが罪悪であるという気持ちが希薄です。


◆4 「忙しい人」「忙しすぎる人」

 仕事柄、非常に忙しい経営者とお付き合いすることが多々あります。忙しい経営者の会社の業績は好調であったり、成長していたりすることが多いです。ところが、忙しすぎる経営者は、平素、相手を待たせることに慣れっことなり、相手を待たせることに対して罪悪感が薄いのです。「忙しく動き回っているので、遅れてもあたり前。だから多少の暮れは許されると、周りの人が考えているだろう」という感覚なのでしょうか、遅刻することを意に介していないのです。

 最近は、スマホで、何時に着くには、何時に出れば良いということが簡単にわかります。例えば十時に出ると、アポイントの十時半に着くということがスマホ検索でわかると、十時になってやおら仕事を辞めて、それから外出します。すなわち十時に出発すべきところを、それより五分も一〇分も経ってしまっているのです。途中で、電車が少しでも遅れれば、乗り継ぎの電車に遅れてしまいます。だからといって、約束の時間に遅れるかもしれないという意識はありませんから、相手にも連絡をしません。

 十時半に着くのが、アポイントの場所の最寄り駅であったりすれば、駅から目的地までの時間をプレスしなければなりません。一〇分や二〇分の遅刻は誰の目にも明かであるのに、相手から「何時頃になりそうですか」という問い合わせのメールや電話があれば連絡をしますが、そうでなければ自分から連絡するという行動をとることもないのです。

 非常に特殊な人のことをお話しているように思えるかもしれませんが、時間感覚に麻痺している人は、似たり寄ったりなのです。その様な人というのは、経営計画やプロジェクト推進スケジュールなどということに対しても鈍感な人が多いために、「忙しすぎる人」の会社は業績が芳しくなかったり、本来ならもっと成長しているのに成長していなかったり、成長の速度が遅かったりしているのです。時間観念の薄い人は「機会損失」を起こしていることにも鈍感なのです。

 一見しますと、待たせる人の方が、待たされる人より時間を有効に使えているように見えます。しかし「忙しすぎる人」は機会損失を知らず、「忙しい人」は時間を有効に活用していると言えます。

 過ぎたるは及ばざるがごとし <完>

■ 第134回中小企業景況調査 2013/12/19

 中小企業景況調査報告書によりますと「中小企業の業況は、緩やかに改善している」と、アベノミクス効果が、中小企業でも表れてきているようです。

・ 全産業の業況判断DIは、マイナス幅が縮小した。

・ 産業別に見ると、製造業は5期連続でマイナス幅が縮小し、非製造業もマイナス幅が縮小した。

(1) 2013年10-12月期の全産業の業況判断DIは、(前期▲18.7→)▲13.8(前期差4.9ポイント増)となり、マイナス幅が2期ぶりに縮小した。

(2) 製造業の業況判断DIは、(前期▲15.1→)▲6.7(前期差8.4ポイント増)とマイナス幅が縮小し、過去最高水準を更新した。業種別に見ると、電気・情報通信機械器具・電子部品、食料品、パルプ・紙・紙加工品など12業種でマイナス幅が縮小し(そのうち鉄鋼・非鉄金属、輸送用機械器具、金属製品など6業種はプラスに転じ)、化学、窯業・土石製品の2業種でマイナス幅が拡大した。

(3) 非製造業の業況判断DIは、(前期▲19.6→)▲16.1(前期差3.5ポイント増)となり、マイナス幅が縮小した。産業別に見ると、建設業、小売業、卸売業、サービス業の全4業種でマイナス幅が縮小した(そのうち建設業はプラスに転じた)。

(4) 全産業の資金繰りDIは、(前期▲16.0→)▲14.1(前期差1.9ポイント増)、長期資金借入難易度DIは、(前期▲8.4→)▲7.1(前期差1.3ポイント増)とマイナス幅が縮小し、短期資金借入難易度DIも、(前期▲5.1→)▲4.4(前期差0.7ポイント増)とマイナス幅が縮小した。

詳しくは、以下のサイトをご覧下さい。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/index.htm

◆“ただ乗り”を するなさせるな 無線LAN

 IPAでは、平成23年4月に、家庭内において適切なセキュリティ設定がされていない無線LAN環境が他人に使われてしまわないよう、注意喚起を行いました。しかし、未だに、家庭内における無線LANのセキュリティ設定が適切でない例が見受けられます。無線LANを介してインターネットに接続できる機器(ノートパソコン、携帯型ゲーム機、スマートフォン、タブレット端末、携帯音楽プレーヤーなど)やそれらを持ち歩く利用者が増えていることから、知らないうちに家庭内の無線LANが無断で利用されてしまう可能性は2年半前に比べて高まっています。

 本年10月には、このいわゆる“ただ乗り”により殺人予告等を書き込んだとして未成年者が逮捕されたとの報道がありました。

 今月の呼びかけでは、無線LAN環境を“ただ乗りされた場合”と“ただ乗りした場合”における危険性について解説し、対策を示しています。

詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2013/12outline.html

■ 日銀短観改善が数値に 2013/12/17

 3か月ごとに実施されます日銀短観(企業短期経済観測調査)によりますと、大企業製造業の景気判断は4期連続で改善しました。円安傾向が続き、輸出や海外事業の採算が改善していることが主要因です。

 気になります中小企業におきましては、製造業も非製造業も改善した結果でした。中小企業の景気判断がプラスに転じたのは、製造業ではリーマンショック前の平成19年12月以来6年ぶりとなります。非製造業においては平成4年2月以来のことで、21年10か月ぶりです。

 この数値を反映して、大企業も中小企業も、従業員が不足していると感じている企業が多くなってきています。

 円安で採算が改善した自動車など輸出関連企業のほか、消費増税前の住宅の駆け込み需要や公共事業の増加で受注が増えた建設業などを中心に、人手の不足感が強まっているためとみられます。

 しかし、数値面にようやくアベノミクス効果が現れたと言いましても、すぐに採用の拡大や賃金の上昇に波及するかどうかは楽観視できません。景気回復が本格的なものかどうか、断言はできかねます。

◇日銀短観:全国約1万社を対象に調査。景気が「良い」から「悪い」と答えた企業の割合の差。


■ 企業物価の大幅上昇と懸念 2013/12/12

 アベノミクスでは、消費者物価を2%アップさせることを主目標にしています。

 消費者物価を上げるには、企業からの卸屋小売価格を上げることが必要です。

 2010年平均を100とした指数で11月は102.6となり、指数が前年を上回るのは8か月連続となります。それだけではなく、上昇幅は、2008年10月以来、5年1か月ぶりの大きさになりました。

 企業間取引の価格の動きを示します「企業物価指数」は、2012年同月比で2.7%の上昇となり、5年1か月ぶりの上昇幅です。好調な住宅建設を背景に、鉄くずや木製品などが大幅に値上がりしていることが主因です。

  鉄くずなどのスクラップ類 38.1%
  製材・木製品       13.9%
  石油・石炭製品      12.6%

 日銀集計によりますと、820の品目のうち、前年より上昇したのは390品目あり、下落したのは302品目と、3か月連続で上昇した品目が下落した品目を上回りました。

【コメント】

 企業間取引の値上がり分野が拡大していますので、今年度末時点では、消費者物価上昇率は1%に達し、アベノミクスの2%への実現は1~2年内に達するかもしれません。来年4月の消費税率8%のみならず、10%へ向かって着々と進み、安倍さんはニコニコしているでしょう。

 一方で、今後は、エネルギー価格への円安の影響が一巡するとみられ、これらの要因が企業物価にどう影響するか注視しなければなりません。2%と考えていたのが大きくそれを超えてインフレに一挙に張ってしまう可能性もあります。

 円安傾向が続いています。取り分けたいユーロでは140円前後となっていますので、一時的には東南アジア重視から、ヨーロッパに重点をおく輸出へと切り替える企業が多いのではないでしょうか。


■ 法人事業税の再配分は効果的か 2013/12/10

 地方自治体間の財政力に格差があり、それを解消すべく各自治体が努力をしています。その一環が、ふるさと納税でしょう。

 政府もこの格差を平準化するための方策を検討しています。

 2008年度から実施してきています、重要な地方税としての法人事業税の再配分を来年度から現在の3分の2に縮小する方針です。税制抜本改革までの臨時措置であるため、規模を徐々に縮小していきます。消費税が10%になると気には、これを廃止することも検討されているようです。

 一方で、法人住民税のうち、6千億円程度を財政の厳しい自治体に再配分する仕組みを導入します。

 法人住民税の一部を国税にして税収の少ない自治体に配る制度を導入する方向です。

 東京都など豊かな自治体にもお金が流れる仕組みですので、それに対する反対意見も出るかもしれません。格差是正の効果が大きくなるかどうか、再配分法案が決まってみないと何とも言えないと思います。


 中国から東南アジアへ 2013/12/02

 日本企業の海外進出といいますと、中国がトップと思っている人が多いと思います。

 ところが、その中国ですが、政府系金融機関国際協力銀行が「毎年、行っているアンケート調査で、日本の製造業が有望な進出先と考える国として21年連続でトップだった中国が初めて4位に転落し、代わって東南アジアの国が順位を上げました」と発表しました。
 この先3年程度で有望な進出先として最も多くの企業が挙げた国は、インドネシアでした。昨年までは3位からの躍進です。

 2位は昨年も2位でありましたインド、昨年4位のタイが3位へと上昇し、中国は、初めて4位に転落しました。

 因みに、ASEAN(東南アジア諸国連合)の9か国が全て上位20位内に入りました。
 近年の中国は、人件費の上昇や労働力の確保が難しくなっているだけではなく、日中関係の悪化による政治的なリスクが高くなってきているからでしょう。また、日本企業が、ASEAN地域を製造拠点としての活用だけではなく、有望市場としても評価できることがその理由として挙げられます。



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