2015年02月03日

■■【経営コンサルタントのトンボの目】 関西街角文化論

■■【経営コンサルタントのトンボの目 関西街角文化論 普段の姿を見せる「町ぐるみ博物館」

  経営コンサルタント事務所
  B・M・S・21代表 山本 修 先生
  日本経営士協会 理事 関西支部長

 山本先生は、美容サロンを独立開業され、その経験を元にサロン経営者に「商品管理」「顧客管理」「計数管理」を提案し、サロン経営の生産性向上に成果を上げてこられました。近年は中小企業のコンサルタントとしてもご活躍中です。

 また「日本経営士協会 関西支部長」として活躍されておられます。

 筆者詳細情報 http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/0060.htm

◆  関西街角文化論  ◆

        ~ 普段の姿を見せる「町ぐるみ博物館」 ~

 

 大きな建築物をつくることによって社会が潤うという幻想。それによって潤う人もいるのだろうが、恩恵にあずかる範囲は限られる。

 立派な博物館や美術館、または劇場が出来ても、収蔵品が乏しかったり、公演が続けられなかったりすると客は来ない。採算度外視というわけにはいかず、税金の投入も許されない。やがて施設は閉鎖される。 

 バブル経済崩壊後、このような悪循環があらわになった。しかしながら、同じ時期に着実な活動を続けてきた地域もある。例えば大阪市平野区の「平野・町ぐるみ博物館」である。

 この記事を見た筆者は、以前にも来たことのあるこの町を、師走の一日をかけて歩いてきた。


■ 「町ぐるみ博物館」とは

 かつて平野郷と呼ばれた地域には、古くからの町並みや付き合いを大切に暮らす人々がいる。住民の手元に残ったものや、集められたものを、商店や住宅で見学出来る様にしてミニ博物館を開く。

 訪問した人達と町の人達とが言葉を交わすことで地域の良さが再確認される。駄菓子や新聞、刀、だんじりのほか、音や幽霊など、ユニークなテーマをかかげるところもある。これらミニ博物館の集合が「町ぐるみ博物館」と名付けられたのである。

 1993年にスタートし、もう20年以上が過ぎる。なかには閉館してしまったところもあるが、今も地域内のあちらこちらで手作りの施設が運営されている。無理をせず、活動を長く続けることが重視されているようである。

 自治体の博物館・美術館が年度毎の帳尻合わせに苦しんでいるのとも違うし、民間企業のショールームが自社商品の宣伝に明け暮れているのとも対照的な姿である。

 「まちなかミュージアム」。「まちぐるみ博物館」。ほかにも呼び方はいろいろあるが、平野のような事例は全国に広がっている。

 関西では2010年に20館ではじまった奈良市の「ならまち まちかど博物館」が有名で、現在では、観光客の散策コースに組み入れられて定着し、多くの外国人観光客でにぎわっている。


■ 町の「すべてを」展示する意義は何か

 観光客の期待に合う「部分」だけを取り出し、強調するような展示の仕方から距離を置く点だ。観光客の期待に合わせれば、来訪者は増えるかもしれない。だがしかし、客に合わせることは、そこに暮らす人々を窮屈にする。よそ行きの一張羅と厚化粧は、長くはもたない。

 公共事業で建設される大規模施設に頼らない、訪問者に普段の姿を見てもらい、同時に自分達も、あらためて町のよさを知る。

 町にある「場所」を生かして、訪問者を楽しませる試み。地味だけれども、気骨のある取り組みだと思われる。

 

参考資料 産経新聞夕刊掲載 関西大学社会学部教授 永井良和著



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