2015年02月06日

■■【時代の読み方】 日本文化財の危機 <2/3> 2/06

■■【時代の読み方】 日本文化財の危機 <2/3> 2015/02/06

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。


独善解説

■ 日本文化財の危機 <2/3> 2015/02/06

 国宝を含む国の重要文化財に指定されている美術工芸品が180点も所在不明になっていることがわかりました。このショッキングなニュースについて、NHKの柳澤伊佐男 解説委員が解説している番組を見ました。

 氏の解説を中心に、消えた国の文化財についてまとめてみました。これまで、下記の目次でお届けしていますので、バックナンバーでご確認ください。

  ◇1 国宝・重文とは

  ◇2 なぜ、発覚したのでしょうか

  ◇3 所在不明の文化財

 

◇4 なぜ不明になってしまったのでしょうか?

 理由はいくつかあります。

 一番多かったのは、所有者が引っ越して、連絡が取れないという状況で、69点あります。価値あるモノが取り残されて、引っ越すという信じられないことが起こるのですね。

 2番目は、所有者が死亡したため、誰に譲られたのかなど、事情がわからなくなってしまって、トレースできなくて行方知れずになってしまっているのです。40点ありますから、ひょっとすると、身近にあるかもしれませんね。

 盗難が最も多い理由かと思っていましたが、33点で全体の20%近くになり、38点は理由もわかりません。

 

◇5 国宝・重文の管理者は?

 国宝や重文という国が指定した文化財ですので、すべて国が管理しているものと思っていましたが、そうではないのですね。

 所有者は、国以外、お寺や神社、個人、企業など、さまざまなのです。

 文化財の保存や修復のために国は補助金を出しますが、日常の管理は、所有者に任せられています。

 大切な文化財ですから、その所在地や所有者が変わった場合には、国への届け出が義務づけられています。届け出を怠った場合や、うその届け出をした時には、ものにより5万円以下、価値あるものでも10万円以下と制裁金が科されますが、それほど大きな金額ではありません。

 今回対象となっています180点では、盗まれたものは別として、国に届け出がないまま、焼失してしまっているのです。 <続く>

 

 

■ 日本文化財の危機 <1/3> 2015/02/05

 国宝を含む国の重要文化財に指定されている美術工芸品が180点も所在不明になっていることがわかりました。このショッキングなニュースについて、NHKの柳澤伊佐男 解説委員が解説している番組を見ました。

 氏の解説を中心に、消えた国の文化財についてまとめてみました。

◇1 国宝・重文とは

 まず、国宝とか重要文化財(重文)といわれます財とは、どういったものなのかを整理してみたいと思います。

 国の重要文化財というは、形のある有形文化財のなかでも、歴史的、芸術的価値などが特に高いものを指します。

 そのしていは、誰が行うのでしょうか。

 まず、各地の文化財の中から候補が選ばれます。文部科学省関連の文化審議会で審議された候補をもとに、文部科学大臣が指定します。その中でも、極めて優れたものが、国宝に指定されるのです。

◇2 なぜ、発覚したのでしょうか

 国宝や重要文化財の中には、城や寺・神社の建物なども指定されていますが、今回問題となっています、所在不明の重要文化財180点というのは、主に彫刻、工芸品などの美術工芸品でした。

 「文化財の所在が不明」という信じられないこととはどの様な状態なのでしょうか。

 「誰が所有し、どこにあるのか、国が把握できなくなった状態」を指すというのです。国宝や重文の所在がわからないという信じられない状態がなぜ起こるのでしょうか?

 この問題がクローズアップされました契機は、2013年10月にNHKが番組で取り上げた結果、大きな反響に繋がったのです。この報道がきっかけとなって、ようやく国の重要文化財1万500点余りの所在を確認する調査が開始されたのです。

 その結果、国宝3点を含む、合計180点が所在不明と判明したわけです。

◇3 所在不明の文化財

 所在不明となっている国宝3点というのは、刀剣です。

 その一つは、刃渡り25 cmの鎌倉時代の短刀(銘国光)で、江戸幕府の最後の将軍、徳川慶喜が腰に差していたと伝えられています、名刀の一つです。

 主な重要文化財としては、平安時代の貴族、藤原道長の孫にあたる僧侶が持っていたという、「木像不動明王立像」という仏像があります。中世の人々の病や治療法などが描かれた絵巻物もあります。

 さまざまな文化財が消えているのですが、多くが日本の文化を知る上で、貴重なものばかりです。

 もっとも多いのは、上述の3点の国宝を含む刀などの工芸品で、全部で96点が消えてしまっています。

 2番目が、書やお経などの書跡・典籍で38点で、続いて、彫刻17点、会が15点、その他14点という内訳です。 <続く>

 

 
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