2015年03月12日

■■【経済の読み方】何が起こった2015年2月を時系列に見る

■■【経済の読み方】何が起こった2015年2月を時系列に見る

 世の中の動向は、アラカルト的に見ることも大切ですが、時系列的に見ると、また異なった面が見えてきます。
 ここでは、これまでブログ掲載してきました内容を、月単位に、コンパクトにまとめてご紹介します。



独善解説


■ 大塚家具騒動を経営コンサルタントの立場で考える

 多くの中小企業では、後継者問題に悩み、中には身売りをせざるを得ない企業もあります。身売りできればまだ救われますが、廃業に追い込まれる企業は増えています。
 低価格を武器に進出してきている家具メーカーと、熾烈な競争をしている大塚家具は、2014年度の決算で営業赤字に陥ってしまい、売上高でも首位の座を滑り落ち、今や第3位までに下げています。
 創業者の会長と長女の社長との間で経営戦略に関する意見の違いから、主導権争いが続いています。私としては経営コンサルタントという立場で、どの様な戦略をとるべきかの腹案はあります。しかし、企業イメージダウンという生死にかかわる問題を露見しては、いくら良い戦略を立ててもそのダメージは大きいと思います。 映像


■ LINEの昨今

 かつてはLINEといいますと、十代の人が利用するというイメージでした。昨今は、LINEを利用しているビジネスパーソンは少なくないでしょう。LINEが韓国資本でできた日本法人であることは意外と知られていません。製菓会社のロッテも韓国資本です。
 1970年代、私がニューヨークに勤務していた当時、「ソニーはアメリカの会社」という認識のアメリカ人が多かったと同じような現象が、日本でも起こっているようです。
 グローバルな世界というのが浸透してきているのですね。



 日本三位の航空会社スカイマークのゆくえは?

 航空会社規制緩和で、旅行会社エイチ・アイ・エスなどの支援で設立されたスカイマークです。大手航空会社二社より安いことから、根強い需要がありました。しかしLCC等の出現で、存在感が薄くなってきていたことと、経営陣の”経営”への見方の甘さから苦境に立たされてしました。
 裁判所から民事再生法による再生手続きの開始決定を受けたスカイマークの再建ではエイチ・アイ・エスや、リースなどの金融サービスをしているオリックス、金融や商社、ファンドなどを含む20件近くの応募がありました。ANAが支援を検討する姿勢を示していますが、海外の航空会社も応募してくるかもしれません。
 今後LCC参入は続くでしょうから、日本のような狭い国で、ライナー企業としての航空会社が3社も生き残れるのでしょうか? 映像



■ 半世紀ぶりに国産旅客機試験飛行 関連

 かつては航空機体国のひとつとしてその技術を誇っていた日本の航空機産業ですが、終戦で航空機の製造が禁じられ、その技術は自動車や新幹線に引き継がれました。
 代表的な戦闘機でありましたゼロ戦で知られる三菱が、戦後初の国産旅客機YS-11以来のMRJの開発を愛知県にある子会社で進めていました。早ければ2015年5月29日に、愛知県沖でシステムなどを調べるためのおよそ1時間にわたる初飛行を行うことになりました。



■ 日本メーカーの再登場

 長い不況のために日本の自動車メーカーは、自動車レースの最高峰F1レースから遠ざかっていました。それがふたたび表舞台に戻って来ます。日本の自動車産業は、ここで真剣勝負をしながら、技を磨き、世界的な自動車王国を築いてきました。<映像に見るF1カムバック>

■  デパートで立ち食いそば 映像

 立ち食いそばと言えば、忙しいビジネスパーソンが簡単に昼食を済ませたり、小腹が空いたときにフラッと立ち寄るという、庶民的な雰囲気を連想します。
 ところが、大阪・梅田の阪神百貨店では、いか焼きやお好み焼き、それにオムライスやラーメンなど、いろいろなお店が並んでいます。大阪の味を気軽に楽しめるスポットとして、東京から訪れるビジネスパーソンにもおなじみです。
 ところが、建て替え工事のため、58年の歴史に幕が落とされるそうです。残念に思う人が多いことでしょう。

■ コーヒーのメリット

 Niftyメールを見ていましたら、コーヒーに関する記述がありました。以下に原文を挿入しておきます。

 「運動の前に珈琲を飲むと皮下脂肪を融解し血中脂肪の増加を促進します。脂肪燃焼によるエネルギー変換が促進されるため持久力アップに繋がります。運動後の珈琲摂取は疲労回復に繋がります。登山家たちが珈琲を引用するのはそのためです。当然ダイエットにもいいわけです。」 <続き


 プレミアムビールはどのメーカーが旨い!

 物価上昇が2%を超えたとマスコミが一斉に報道、それがあたかも良いことのように表現していますが、われわれの生活は厳しくなります。それに煽られて消費も上向き、飽食など贅沢品の売上が伸びているようです。
 ビールもプレミアムビールが売れているようです。大手酒類メーカー4社の決算が出そろい、高級なプレミアムビールの売り上げが好調だったサントリーやアサヒが増収となりました。ところがキリンは減収、各社の戦略が明暗を分ける形となりました。
 今後、プレミアムビールなど品質にこだわった商品で新たな需要を掘り起こせるのでしょうか。ビール以外のウイスキーや清涼飲料水などの分野で業績を伸ばせるのでしょうか。 映像

■ ツイッターで知らないうちにスマホ情報抜き取り 2015/02/23

 収益を上げているアメリカのICT大手が、公式アプリを利用している人の情報を、本人が許可した覚えがないのに吸い上げています。昨年、読売新聞がすっぱ抜きましたが、意外と浸透していないようです。

 スマホからツイッターで呟く人が多いと思います。その場合に公式アプリを利用している人が大半でしょう。そのアプリを最初に起動したときに「ツイッターは、端末にインストールされているアプリを使用します」という、意味がよくわからないメッセージが表示されます。このメッセージを何気なく閉じると、自動的にスマホ端末内にインストールされているアプリ名がツイッター社に知らされる仕組みです。

 ツイッター社では、その情報をどの様に利用しているのかわかりませんが利用者の趣味や消費の傾向を分析するような用途に用いていると思います。これは、少なくてもプライバシー侵害になると私は思います。

 注意喚起の、このメッセージからは、端末内のどの様な情報が吸い上げられているのかわかりません。それも情報が吸い上げられているという認識を持たせるような表現になっていないメッセージを表示しただけで、利用者が同意したと見なす方法は、承服できません。

 確かに、一度吸い上げられても、そのあとで吸い上げられないように設定を変更すればその後、吸い上げられることはないようです。しかし、少なくても一度は吸い上げられていることになります。また、ICTに習熟している人でさえ「設定変更がわかりにくい」と言っています。

 さらに許せないのが「目立つように通知しており、いつでも設定を変更できるので、利用者の理解は得られる」とツイッター社の日本法人が臆面もなく言っていることです。その後、どの様に同社が対応しているのかわかりませんが、著名な企業が堂々とこのようなことをしているということは、氷山の一角で、他にもあるかもしれません。

 例えば、最近SIMフリーの安価なスマホが出回っていますが、その中に組み込まれていれば利用者はわかりません。2012年に中国のバイドゥの日本語変換ソフトを利用している人の入力文字列が同社に送信されているという事件もあります。

 誰もが安心できるICT社会にするということは難しいのでしょうか


■ 国家予算が映像でわかる

 国家予算というような重いテーマはとりつきにくいですね。平成26年度補正予算案及び平成27年度予算案について説明した動画が公開されています。

 平成26年度補正予算案及び平成27年度予算案の閣議決定を踏まえ、予算案の内容について、担当者が直接、分かりやすく説明ています。映像


■ 憲法改正は国民のためになるのか? 2015/02/20


 安倍総理が、憲法改正に積極的な発言をしていますが、NHK番組の安達宜正解説委員のお話を興味深く見させていただきました。以下、氏の論評を中心にご紹介します。

 安倍総理大臣は先週、国会の施政方針演説で憲法改正に向けた国民的議論を呼びかけました。憲法改正の発議には衆参両院の3分の2の賛成が必要です。しかし参議院は与党だけではこれに達しないために、公明党は基より、維新や次世代の党の協力を積極的に求めています。

 足元の公明党は、戦争放棄を定めた憲法9条の改正には慎重で、いまの憲法に新たな権利などを書き込むという立場で、環境権や緊急時に権利制限などに絞り込むという案でいます。

 以下は私見ですが、大阪都構想への賛意という餌をぶら下げられたこともあり、維新の党は、改正に積極的です。民主党の岡田代表は安倍総理のもとで憲法改正の議論を行うことに慎重な考えを示し、共産党や社民党なども強く反対しています。

 肝心な国民は、憲法改正がどの様な意味合いなのか、表面的な安倍政権の説明を鵜呑みにしているように思えます。

 「戦争放棄」という素晴らしい思想が盛り込まれている第九条は、世界に誇れる憲法と考えています。


■ アップルの企業イメージアップ作戦

 昨今ではアップルを知らない人はいないといっても過言ではないほどです。そのアップルが、企業イメージアップを”自然に優しい企業”という面でも行おうとしています。
 西部アリゾナ州に建設するデータセンターの稼働に必要な電力を、すべて再生可能エネルギーで賄うと発表しました。地球温暖化の防止に取り組む姿勢を積極的にアピールする狙いです映像


■ 人間の寿命は1日5時間延びている


 なんと、人間の寿命は、現在は一日5時間ずつ延びているというのです。科学技術の革新がもたらす産物の一つです。このまま行きますと、30年後には、人間の平均寿命は100歳を超えるそうです。
 NMNという7種の眠っている遺伝子を活性化するだけで、加齢速度を抑えることがすでにマウスの実験で実証されています。それを日本の食品会社がすでに量産化を始めています。<関連情報

■ 映像に見るホンダがF1に戻る

 ホンダといえば、自動車レースの最高峰であります「F1」を連想する人は多いと思います。経営上の問題から出場していませんでしたが、7年ぶりに復帰することが発表されました。

 しかも以前からタグを組んでいました、イギリスのレーシングチームであります「マクラーレン」にエンジンなどを供給する形での復帰です。最新技術を搭載し、「マクラーレン・ホンダ」として、ふたたび活躍してくれると良いですね。


■ 本格的でない旅 2015/02/12

 旅行エッセイストの宮田珠己氏が「本格的でない旅」というタイトルでお話していたことに興味を持ちました。その要約を、氏の文章を用いて、以下に掲載いたします。

 なぜ本格的でない旅の話が、旅の魅力に迫ることになるのか、疑問に思われるかもしれませんが、そういう人にこそ聞いていただきたいと思います。旅といってもいろいろありまして、家族旅行もあれば、新婚旅行、社員旅行、一人旅もあります。週末にちょっと近所の保養地へ出かける旅もあれば、団体ツアーで名所を回ったりですとか、あるいは何ヶ月もかけて船で世界一周する、また、終わりを決めずに気の向くまま、ふらふらとそのとき行きたいところへ行くような自由な旅もあります。

 私(宮田珠己氏)は、20代、30代の頃、よくひとりで海外旅行をしました。当時私は、自分がやっているのは単なる観光旅行ではない、そう思っていました。団体ツアーでは行かないような小さな町を訪れたり、そこで現地の人と仲良くなって家に泊めてもらったり、ピクニックに連れて行ってもらったこともあります。

 そういうことはツアーではできませんので、自分はツアーに参加するような人たちより一段、質の高い旅をしていると自負していました。結果として、自分がいかに珍しい体験をしたか、あるいは人の行かないところへ行ったか、といったことなどで、旅で出会った日本人旅行者同士が張り合うような状況も生まれていました。

 そのほか、バックパッカーでなくても、ただの観光旅行なんてくだらないと考える人に、ときどき会うことがあります。そういう人に言わせれば、観光旅行などは本格的な旅とは言えず、表面的だというわけです。

 そんな思い込みのせいで、本当は自分が行きたいと思っていない場所に無理やりに出かけてみたりするのは、不毛な話だと思います。そこが誰もが行くような有名な観光地であろうとなかろうと、どうでもいいのです。

 知らない世界を見ることで自分の視野を広げること、日常では出会うことのない人と触れ合うことで新しい価値観を知ること、そういった経験はとても有意義であり、たしかに価値のあることだと思います。

 けれど、何かを得て帰って来なければ、何らかの人間的成長が伴わなかったら、その旅は意味がないと考えるのであれば、それは旅の本質を実は見逃しているのではないかと思うのです。

 知識が増進したり、価値観が変わったりしなくても、そのときその瞬間に自分がその場所にいたということ、それだけで意味があるのではないかと私は考えています。いや、たとえ仮に、知識の増進や価値観の変化が旅の重要な要素だとしても、それはもうその場にいるというだけですでに達成されていると言えるのではないのではないでしょうか。

 けれど、頭で理解した知識と、現地で生で感じた情報には、その濃さ、密度において、大きな違いがあります。私は先日、インドのラダックという地域を旅行しました。ラダックはチベット高原の一部で、さほど多くの日本人観光客は訪れませんが、簡単に行くことができ、辺境というわけではありません。そんなラダックを観光する途中で、高度5000メートルの峠を越えたことがありました。

 もちろん国内旅行でも同じことです。たしかに観光地というのは、行ってみますと、そこらじゅうに電線が張り巡らされて景色が台無しになっていたり、お土産屋がたくさん並んで騒々しかったり、観光客がいっぱいいて雰囲気に浸れないことがあります。

 ひょっとしたら百年後の未来人から見れば、お土産屋が一番面白いかもしれません。何かを得てこなければ意味がないとか、ただの観光旅行はつまらないとか、そんなふうに考えることはなくて、重要なのは、とにかく現場に立つことです。

 氏のお話において、「その場に立つこと」が重要であるということには共感できます。私自身、海外数十か国を訪問、何度も言っている国も多数あります。それぞれの地で、いろいろな場を経験してきました。例えば「マイナス40度C」という超寒冷経験を、アメリカのミネソタで経験しました。日は高く出ているのですが、5分も歩いていられません。

 このような経験は、文字や映像で見ても伝わってきません。かといって、それが何の意味があるのか、と言われましても説明のしようがありません。でも、体験をしてきているのです。その点が、宮田珠己氏に共感できることにつながると思います。


■ 日本文化財の危機 2015/02/03

 国宝を含む国の重要文化財に指定されている美術工芸品が180点も所在不明になっていることがわかりました。このショッキングなニュースについて、NHKの柳澤伊佐男 解説委員が解説している番組を見ました。

 氏の解説を中心に、消えた国の文化財についてまとめてみました。

◇1 国宝・重文とは

 まず、国宝とか重要文化財(重文)といわれます財とは、どういったものなのかを整理してみたいと思います。

 国の重要文化財というは、形のある有形文化財のなかでも、歴史的、芸術的価値などが特に高いものを指します。

 その指定は、誰が行うのでしょうか。

 まず、各地の文化財の中から候補が選ばれます。文部科学省関連の文化審議会で審議された候補をもとに、文部科学大臣が指定します。その中でも、極めて優れたものが、国宝に指定されるのです。

◇2 なぜ、発覚したのでしょうか

 国宝や重要文化財の中には、城や寺・神社の建物なども指定されていますが、今回問題となっています、所在不明の重要文化財180点というのは、主に彫刻、工芸品などの美術工芸品でした。

 「文化財の所在が不明」という信じられないこととはどの様な状態なのでしょうか。

 「誰が所有し、どこにあるのか、国が把握できなくなった状態」を指すというのです。国宝や重文の所在がわからないという信じられない状態がなぜ起こるのでしょうか?

 この問題がクローズアップされました契機は、2013年10月にNHKが番組で取り上げた結果、大きな反響に繋がったのです。この報道がきっかけとなって、ようやく国の重要文化財1万500点余りの所在を確認する調査が開始されたのです。

 その結果、国宝3点を含む、合計180点が所在不明と判明したわけです。

◇3 所在不明の文化財

 所在不明となっている国宝3点というのは、刀剣です。

 その一つは、刃渡り25 cmの鎌倉時代の短刀(銘国光)で、江戸幕府の最後の将軍、徳川慶喜が腰に差していたと伝えられています、名刀の一つです。

 主な重要文化財としては、平安時代の貴族、藤原道長の孫にあたる僧侶が持っていたという、「木像不動明王立像」という仏像があります。中世の人々の病や治療法などが描かれた絵巻物もあります。

 さまざまな文化財が消えているのですが、多くが日本の文化を知る上で、貴重なものばかりです。

 もっとも多いのは、上述の3点の国宝を含む刀などの工芸品で、全部で96点が消えてしまっています。

 2番目が、書やお経などの書跡・典籍で38点で、続いて、彫刻17点、会が15点、その他14点という内訳です。

◇4 なぜ不明になってしまったのでしょうか?

 理由はいくつかあります。

 一番多かったのは、所有者が引っ越して、連絡が取れないという状況で、69点あります。価値あるモノが取り残されて、引っ越すという信じられないことが起こるのですね。

 2番目は、所有者が死亡したため、誰に譲られたのかなど、事情がわからなくなってしまって、トレースできなくて行方知れずになってしまっているのです。40点ありますから、ひょっとすると、身近にあるかもしれませんね。

 盗難が最も多い理由かと思っていましたが、33点で全体の20%近くになり、38点は理由もわかりません。

◇5 国宝・重文の管理者は?

 国宝や重文という国が指定した文化財ですので、すべて国が管理しているものと思っていましたが、そうではないのですね。

 所有者は、国以外、お寺や神社、個人、企業など、さまざまなのです。

 文化財の保存や修復のために国は補助金を出しますが、日常の管理は、所有者に任せられています。

 大切な文化財ですから、その所在地や所有者が変わった場合には、国への届け出が義務づけられています。届け出を怠った場合や、うその届け出をした時には、ものにより5万円以下、価値あるものでも10万円以下と制裁金が科されますが、それほど大きな金額ではありません。

 今回対象となっています180点では、盗まれたものは別として、国に届け出がないまま、焼失してしまっているのです。

◇6 問題の背景には何が?

 なぜ、届け出がないのか、主な理由として2つあります。

 そのひとつは、変更届が必要だということを所有者、特に個人所有者に知られていないという実態があることです。

 全体の70%あまりに相当します、131点が個人所有であることが今回の調査で解りました。しかも、そのほとんどが、国の指定を受けてから50年以上も経っているのです。

 個人所有者の多くが代替わりしているため、必要な手続きを知らずに譲ったり、売却したりするケースが多いのかもしれません。

 2つめの理由は、正しい手続きをしないで売買されていることです。

 重要文化財を売り渡す際には、まず所有者が、相手や予定の金額などを、あらかじめ、国に申し出なければならないことになっています。国に買い取りの優先権が認められているのですね。

 国が買い取らない場合、相手と売買の契約をし、新しい所有者が変更届を国に提出します。

 このような手続きに、一定の時間がかかるため、すぐに金銭が必要な人などは、無断で売却することがあるようです。

 国宝や重文ということがわかる書類がなければ、国指定の文化財とわからないまま、売買されてしまうようです。その一方、いわゆる「闇市場」があり、重要文化財ということが付加価値になり、高値で取り引きが成立しますので、不正な売買につがってしまいます。

 今回不明になっています180点のうち、11点は、無断で売却されたことが判明しています。おそらくこれは、氷山の一角でしょう。いったん売買の対象になってしまいますと、所在を確認するのは、なかなか難しくなることは、素人でも想像がつきます。

◇7 再発の防止策はないのでしょうか?

 専門家筋によりますと、所在不明の文化財は、今後さらに増える可能性があると見られています。

 そのような中で、文化庁では、以下のような再発防止策を示しています。

 往復はがきやメールで、所有者と直接連絡を取ったり、都道府県の担当者などが所有者のもとを訪れ、現物を確認したりするという方法があります。

 不正な売買に対しては、古美術商から情報を求めたり、インターネットをチェックしたりして、監視を強化する方針です。

 このような対策で問題は解決するのでしょうか。

 所有者からの届け出に頼った所在確認の方法では、不明になった文化財が次々に出てくることは、あまり期待できそうもありません。

 このような国宝や重文が不明にならないようにするには、盗まれたことが明らかなものや、一定の期間を経ても所在の確認ができないものは、指定を取り消すといった思い切った対応が必要ですと、柳澤解説員は力説しています。

 国宝や重要文化財は、適切な保存管理とともに、広く国民に公開することが求められているはずです。おそらく、不明になったものの多くは、私たちの目に触れる機会がなかったのでしょう。

 国指定の文化財が消えるという事態を繰り返さないようにするために、データベース化して、それを強制的に何年に一回とか、公開の義務を負わせるなどしてはどうでしょうか。それにより、私たち国民も、国宝や重文に接する機会が増え、その結果、関心が高まれば、その保護にも繋がると思います。





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