2015年06月20日

■■【一口情報】 「老いる都市」への対策の必要性

■■【一口情報】 「老いる都市」への対策の必要性

 先日、世界における高齢化速度の問題と当ブログで採り上げましたところ、温かいコメントをいただきました。

 期せずしてNHKで飯野奈津子解説委員が「老いる都市にどう備える?」というテーマでお話をされていました。その内容は、さらにこの問題の深刻さを私たちに示唆してくれていますので、アウトラインをご紹介したいと思います。

 今、日本の人口のおよそ4人に1人が65歳以上の高齢者です。急速に高齢化が進む中で、老いへの備えを急がなければならないのが、大都市とその周辺の地域です。今夜は、これから老いが進む都市でどんな備えが必要なのか、考えていきます。

 これまで高齢化といいますと、若い人たちが都市部に働きに出て、過疎地に取り残される高齢者の問題に目が向けられてきました。しかし、これから問題に直面するのは、大都市とその周辺地域です。

 東京や大阪などの大都市には、高度経済成長が本格化した1960年代以降、地方から若い人たちが移り住んできました。

 高齢化率を色でマッピングしますと、60%以上増える赤色や40%以上増えるオレンジ色が大都市とその周辺地域に目立ちます。そして、それらの地域では医療と介護の必要性が急速に高まっていきます。

 これは、東京を中心とする首都圏で医療と介護の需要がどれくらい増えるのか、推計したものです。2035年の介護の需要は2010年の1.8倍、医療は、若い世代の人口が減る分伸びは抑えられますが、1.2倍程度とされています。

 しかし、都市は地方に比べて地価が高く施設を増やすにも限界がありますし、何より、これから働く若い世代が減っていきますので、人材を確保するのも難しくなっていきます。

 では具体的にどう取り組みを進めればいいのでしょう。

 注目したのが柏市と団地を運営するUR都市機構、柏にキャンパスを持つ東京大学です。3者が連携し、高齢社会への対応を探る企業や地域住民も巻き込んで、長寿社会のまちづくりのモデルを作ろうと動き始めたのです。

 そして、もう一つの取り組みが、在宅で医療や介護サービスを受けられる体制を整えることです。

 かかりつけの主治医や副主治医・訪問看護師やヘルパーなどが連携して患者と家族を支える仕組みです。負担を軽減できますので、在宅医療に消極的な医師にも参加してもらえるからです。在宅ケアに対応できるよう研修を積み重ね、職種間の連携を確実にするために患者の情報を共有するシステムも開発しています。

 高齢者個人が健康を考えて仕事をするとか、訪問診療してくれる医師を捜すとか、そんな個人レベルのことでなく、地域全体で長寿社会を見据えた仕組みを作ろうとしています。プロジェクトをリードする東京大学の存在など、条件に恵まれているところはありますが、この取り組みが他の地域の再生にも応用できるのではないでしょうか。
高齢者を雇用するだけでなく、患者の情報共有システムの開発などにも企業が力を発揮しています。地域住民への説明を繰り返し、住民が参加していることです。

 まだまだ打つ手があるにもかかわらず、対策が後手に回っているような気がします。

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