2015年08月03日

■■【一口情報】 人の心は何処まで読める?

■■【一口情報】 人の心は何処まで読める?

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

◇1 どのように人の心を読むのか?

 科学の力で相手の心を読むには、眼の動きや声など、体の動きを科学的に観察し、そこから心の状態を読み取り、医療や心の研究に生かそうという技術を用います。

 私たちの心というは、体と密接な関連があることに着目しているのです。心拍、血圧、精神発汗、声の震えなどの形で心の状態が体に表れることを利用します。眼の動き、特に瞳孔の大きさから心を読む研究が進んでいます。

 モニターに色々な画像を出し、その時の表情(目、口元、眉毛などの角度)、視線、瞳孔の大きさで、対象に対する人間の心の状態を把握する仕組みです。

 モニターには、視線の方向と、注目度が丸の大きさで示されます。そのデータと表情解析のデータをリンクさせると「どのような気持ちで、どこに、どの程度注目しているか」を知ることができるのです。

 

◇2 人の心を読める精度

 それでは、科学的に人の心を読むという場合に、どの程度の精度があるのでしょうか?

 人の瞳孔の大きさは意識的に私たちは変えることはできないのだそうです。そのために瞳孔の大きさを利用しますと、かなりの精度で読むことが可能だと言います。

 すでに国内のメーカーの研究所や、心理学を研究する大学で20か所ほどが、このシステムを導入しています。

 この技術をどのような分野に応用できるのか、興味が湧いてきます。

 その一つが、商品やCMコンテンツの評価です。これらを消費者に見せて、その心理を調べることにより、そのデザインや表現をよりよいモノにすることが可能となります。

 さらに進みますと、例えば家事ロボットに組み込んで、掃除をしながら家族の心理を理解するロボットが開発されるかもしれません。

 車に導入してドライバーの心理状態を把握すれば、事故防止に利用できます。

 自販機の前に立ちますと、その人の心理や気分に応じた飲み物を推薦してくれる、お助け機能付き自動販売機が街角に立っているかもしれません。

 そこまで行くと「大きなお世話」お節介の度が過ぎると感ずる人もいるかもしれませんね。

 

◇3 人の心を読む応用事例

 人の心を科学的に読む技術の応用事例をいくつか紹介しましたが、脳科学の分野ですでに実験的に利用している応用事例を紹介しましょう。

 脳を直接解析して、心を解析する技術です。特に、寝ている間に見る夢を画像化することに成功し、これを応用しようというのです。

 人間が夢を見ている時の脳血流変化をfMRIという最新機械で測定し、夢の内容をあてるシステムが開発されました。

 被験者が起きている時に、たくさんの写真を見せておきます。脳血流変化のパターンデータをコンピュータにインプットします。

 被験者は脳波計をつけ、眠ります。脳血流変化のデータをとります。

 その後、同じ被験者が睡眠をとり、夢を見ている時の脳血流パターンを解析して、どのような種類の写真を見ている時のパターンに近いかをしらべて、その写真をモニターに映し出せば、大まかな夢の内容が分かるという仕組みです。

 コンピュータには、たくさんのデータが入力された後で、写真と脳血流の関係の法則性がすでに構築されています。

 被験者は、夢を見た直後に起こされ、データからつくられた画像と実際の夢を照合して、夢の内容が正しいかどうかを確認します。

 現状では、夢に出てくる物の、詳しい形や色までは、まだわからないが「男の人の顔」「女の人の顔」「車」「建物」など、カテゴリーレベルでは夢をあてることができるところまで来ています。

 今後、研究が進められれば、夢をオリジナルに画像化できる可能性もあります。開発が進めば、神経内科や精神科での治療やカウンセリングにも応用できることが期待されています。

 また、人間心理、夢の研究などの道具にもなっていくかもしれません。

 しかし、個人的な精神世界の研究ですからプライバシーの問題に触れます。きちんとしたルールを作り、倫理的問題をクリアしながら、健全な活用ができるようにしてほしいものです。




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