2016年09月27日

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】必読!統計で見る日本の針路

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】必読!統計で見る日本の針路



 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。


 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。



■      今日のおすすめ


 『数字・データ・統計的に正しい「日本の針路」』


(高橋 洋一著 講談社+α新書)



■      目からうろこ「統計的に見る日本の針路」(はじめに)


 紹介本の著者は自らを「数量分析家」と称しています。経営分析でも、統計や関数を使って分析すると、従来の方式によるものと異なる解が出て、新たな発見をすることがあります。著者は「日本の針路」を、世界中のデータを使い、統計・関数的に分析しその結論を示しています。


 著者の示す結論の中には、既成的考えを覆す、新たな知見を示しているものがいくつかあります。その知見は、世界情勢を踏まえつつ、これからの日本の政治・経済を正しい方向に導くための重要な鍵となるものであり、又日本の将来に希望を持たせるものです。そのいくつかを次項でご紹介しましょう。


 なお、紹介本は「現代ビジネス」連載『高橋洋一「ニュースの深層」』のコラムから特に反響のあったものに加筆修正したもので、時の経過によりコラム記事の結果が出たものもありますが、データ・統計・関数的分析により結論を出すプロセスは、これからも十分通用するものとして興味深く読むことができます。



■      えっ!と驚く新たな知見〞の一部をご紹介します


【日本の借金1,000兆円はウソ】


 私は、従前から財務省が国内に向けては「(消費税増税の)国際公約を守らないと国債が暴落する」といい、海外に向けては「日本の国債は安全」と宣伝する、いわゆる二枚舌を使っていることについて疑念を持っていました。海外に向けて言っていることに真実があるのではと思っていました。


著者の、日本の財政に対する分析、分析に基づく結論に「やはりそうだったか」と納得しているところです。著者は「ある意味で財政再建が完了したとも言えてしまう」と記しています。


著者が論拠としているところは、日銀も含めた連結ベースでは(平成27年12月現在)、概算で(国の借金の数字が2013年度までしか公表されていないため)、ネットの国の借金は150~200兆円まで圧縮されていると分析している点にあります。


これでいくと、国のネット借金のGDP比率は30~40%となり、同じベース(ネット国債)で数字のとれるイギリスやアメリカ(GDP比率80%~60%)と比較し、著者は、「日本の財政が危機的だという論がいかに滑稽か、よくわかるだろう」と記しています。


何故この様な状態が存続しているかについて、著者は、「(財政の貸借対照表の資産の部の中身を見ると)貸付先や出資先に、財務省所管法人が他省庁に比べいかに多いかがよくわかるだろう。天下り先を確保しているのだ。」と記しています。 


このように見てくると、残念ながら国をはじめとし、構造改革に手がついていないと言わざるを得ません。ここまでの著者の結論に至る詳細なデータは、紹介本をぜひお読みください。(高橋論に対する反論も多いですが、高橋論のポイント・核心は日銀も連結対象に含めた点です。この点は、日銀法の改正やハイパーインフレを起こさないための政策論等に論点が広がりますが、ある意味では画期的・発展的な考え方と私は思います。)


【政府の掲げる「名目GDP600兆円」は根拠がある】


 著者は、2000年代の世界の先進国のインフレ率と名目GDP成長率の数字を集めた散布図から名目GDP成長率(Ⅹ)の回帰直線式(Ⅹ=1.2+1.2×インフレ率)と相関係数0.69の解を得ています。


著者は、この回帰直線式のインフレ率に3%を入れると名目成長率は4.8%になり、これが3年強続けば、日本の名目GDPは600兆円に達すると説きます。日本のGDP600兆円の達成にはインフレ率3%達成が必須と説くのです。そのために金融・財政政策、消費税10%への引上げ策等を、どの様に組み合わせて行うかが鍵となると説くのです。


どうですか、日本の名目GDP600兆円は政策次第で実現すると思いませんか。



■      「日本と世界の針路」のシナリオを描いてみませんか(むすび)


 皆様がお持ちの知見と紹介本の知見を活用し「日本と世界の針路」のシナリオを描いてみませんか。どのマーケットを狙うのか、持続的成長を成し遂げるために何をしたらよいのか、答えが出てきそうですね。



【酒井 闊プロフィール】


 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。


 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。


  http://www.jmca.or.jp/meibo/index.html


  http://sakai-gm.jp/


【 注 】


 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。



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