2011年06月17日

■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 43

■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 43

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

 

【本書の読み方】 脚注参照

 ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあります。

 

■■ 4 転機の模索 1 通算43

 

 幸が竹根に再会した1980年代の回想シーンで、竹根を顧問に招聘する決意をした。

 竹根に何か相談をかけたい風情の幸を竹根が散歩に誘い出した現代のシーンに戻る。靖国神社の境内を肩を並べて二人は歩く。

 

【現代】

 

 二人は、靖国神社の拝殿での参拝を済ます。右手に小さな売店がある。桜の花びらを立方体のアクリルに埋め込んだ文鎮や鳩の卵を模したお菓子、絵はがきなどが売られている。竹根がお菓子を二つ買い、「お孫さんにどうぞ」と言いながら一つを幸に渡した。幸は、竹根のこのような心遣いにはいつも学ぶところが多いと思った。

 

 ――自分の孫に買うだけで済むところを、私の孫にまで心遣いをしてくれるだけではなく、参拝前に買うとそれが荷になって、参拝の拍手をするときに邪魔になる。それを考慮に入れて参拝後に買うという、簡単なことであるが、なかなか気が回らないことである――

 

 二人は再び中門鳥居を正面に見ながら神門をくぐった。中門鳥居は平成十八年に埼玉県の檜を使って建て替えられたものである。桜が林立する中で鳩が群れ遊んでいる。

 竹根の足は左に進み、幸はそれに従った。能楽堂がある。これは明治十四年に東京・芝公園に建てられたものが、明治三十六年(1903)に靖国神社に奉納、移築されたものである。ここの舞台では神霊を慰めるための能だけではなく日本舞踊なども披露される。(靖国神社Webサイト)

 

「先生、それにしても博識でいらっしゃいますね」

 

「それほどでもないのです。薪能を見てみたいと思うのですが、まだその機会もありません」

 

「薪能というのは幽玄だそうですね」

 

「それだけに見たいと思っています。ここではないのですが、去年の夏に源氏物語千年紀に当たり「筝曲と能の夕べ」というのが開催され『葵上』が上演されたのを楽しみました」

 

「文学部卒業ですが、源氏もあまり詳しくないけど、『葵上』だけは覚えています」

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

 ブログ発行の不手際により、一部の原稿が重複していることがあるかも知れませんので、ご容赦ください。

 

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