2011年09月20日

■■コンサルタントの謝罪 連載 竹根好助の先見思考経営99

■■コンサルタントの謝罪 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.99 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

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【本書の読み方】 脚注参照

 

■9 顧問契約 10 通算99回 コンサルタントの謝罪    

 

 印刷会社であるラッキーの社長である幸と竹根は靖国神社境内を散策しながら、二人が再会した1980年代のことを思い出している。

 ラッキー取締役を対象とした取締役研修は、ビジネスドックという竹根が開発した思考ツールを使いながら進められる。荒れた研修も終わったものの個別課題は宿題となった。社長の幸も「経営理念」という課題が与えられた。

 研修後、初めて竹根がラッキーの社長室を訪問した。顧問契約書を交わすためである。契約書の内容を竹根が説明し始めた。その中に、幸は竹根という経営コンサルタントの人柄を感じ取り契約をすることになった。

 研修時の宿題である、経営理念の添削を竹根がし出した。真っ赤になって返ってきた。

 顧問契約も済み、コンサルタントが退去してやってきた。現場を阿須から工場長を始め、管理職が迷惑に思い、コンサルタント契約が始めから暗礁に乗り上げてしまった。

 

【回想2 1980年代】 

 

 幸は、翌日、それとなく他の役員にも状況報告を求めた。大なり小なり同じような答えが返ってきた。夕方、タイミングよく竹根から国際電話があった。海外にいながらも、ラッキーにおけるコンサルティングの進み具合が気になっているようである。幸は、昨日今日のことをやんわりと伝えた。

 

「よくわかりました。私が張り切っているので、荻野が他のコンサルタントにハッパをかけていると思います。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」

 

 竹根の最後の声がくぐもって聞こえ、電話の向こう側で竹根が頭を下げていることが想像できる。

 

「ご迷惑なんて・・・ありがたいことに先生方が一所懸命であることはよくわかります」

「荻野を通じて、注意をしておきます」

 

 それから短い雑談をして電話を終えた。まもなく、荻野から電話が幸のところにあった。丁寧な謝罪である。

 

 しかし、一旦くすぶった不満はそう簡単にとけるものではない。社員の負荷ができるだけかからないように気を配る荻野たちであるが、荻野たちに対する社員の対応は、今までと違って事務的というか素っ気ない応対になってきた。

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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