2011年09月26日

■■ヨーロッパの業界現状 連載竹根好助の先見思考経営 103

■■ヨーロッパの業界現状 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.103 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

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【本書の読み方】 脚注参照

 

■9 顧問契約 14 通算103回 ヨーロッパの業界現状 

 

 印刷会社であるラッキーの社長である幸と竹根は靖国神社境内を散策しながら、二人が再会した1980年代のことを思い出している。

 ラッキー取締役を対象とした取締役研修は、ビジネスドックという竹根が開発した思考ツールを使いながら進められる。荒れた研修も終わったものの個別課題は宿題となった。社長の幸も「経営理念」という課題が与えられた。

 研修後、顧問契約が交わされた。コンサルタントが大挙してやってきた。現場を阿須から工場長を始め、管理職が迷惑に思い、コンサルタント契約が始めから暗礁に乗り上げてしまった。者著の幸はそれとなく様子を探るが、少々心配になり、竹根経営コンサルタント事務所に電話を入れた。海外から帰国したばかりの竹根が飛んできた。早速竹根マジックで社内の雰囲気ががらりと変わった。

 

【回想2 1980年代】 

 

 ひとしきり、幸の感想に関連して会話が済んでから、経営戦略の提案書類をもとに説明が始められた。

 

「先般の講演でお話したように時代は『ホットからコールドへ』の時代で、ホットと呼ばれる活版印刷は遅かれ早かれコールドと呼ばれるオフセット印刷に取って替わられ、姿を消すことになります。ご存じのように出版社も試験的にですが、書籍をオフセットで印刷を始めています。残念ながら、活版印刷のように、切れの良さに欠け、プロが見ると気持ちの悪い仕上がりです。保守的なヨーロッパですが、日本より先行して二十から二十五パーセントくらいはオフになっていて、その伸び率も急速です。一、二年以内にほとんどの書籍がオフで印刷されるようになるでしょう」

 

 竹根は、出張先で撮ってきた写真を見せたり、入手してきた資料を広げてヨーロッパの現状を説明したりした。

 

「先生、まさかうちのために海外出張に行ってきたわけではないですよね?」

 

「もちろん、別件で、急に出張することになったのですが、印刷業界のことがやはり気になるし、一年ぶりのヨーロッパという思いで、ちょっと期間を延ばして印刷業界の動向を見てきたのです」

 

「そうですか、ありがとうございます。市場調査料をお支払いしなければなりませんね」

「高額な顧問料をいただいていますし、社長の依頼で行ってきたわけではないので、その必要はありません。ただし、社長、ただより高いものはないですよ。覚悟してください」

 

「ハイハイ、先生。覚悟しています」

 

 印刷業界の動向についてさらに触れてから、この動向に合わせてラッキーの業種についての提案がなされた。提案の一つは、ラッキーの出版業界向け印刷が主流の現状の見直しである。その他、いくつかのテーマをもとに中長期経営計画を立案することが提案された。

 

 幸の顔は引きつっている。

 

「先生のご提案はよくわかりました。しかし、あまりにもドラスティックな戦略変更ですので、しばらくお時間をください。その気になりましたら、役員会ではかってみます」

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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