2011年09月27日

■■靖国神社の秘密の場所 連載竹根好助の先見思考経営 104

■■靖国神社の秘密の場所 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.104 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

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【本書の読み方】 脚注参照

 

■10 厳しい取締役会 1 通算104回 靖国神社の秘密の場所 

 

 印刷会社であるラッキーの社長である幸と竹根は靖国神社境内を散策しながら、二人が再会した1980年代のことを思い出している。

 ラッキー取締役を対象とした取締役研修は、ビジネスドックという竹根が開発した思考ツールを使いながら進められる。荒れた研修も終わったものの個別課題は宿題となった。社長の幸も「経営理念」という課題が与えられたが、幸の案は真っ赤な添削という結果になった。

 研修後、顧問契約が交わされた。一時はラッキーの管理職の反乱が起こりそうなほどコンサルタントとの対立があった。竹根マジックで社内の雰囲気ががらりと変わり、コンサルタントとの摩擦が解消した。

 幸と竹根の二人は、再び靖国神社の境内散策の現代シーンに戻った。

 

【現代】 

 

 靖国神社らしからぬ相撲場から、もとの道を戻ると、先ほどのベンチがおいてある広場に戻った。

 

「靖国神社を訪れる人が多い中、今見た相撲場だけではなく、多くの人が見落としているところがほかにあります」

 

「まだ、そのような秘密の場所がこの限られた範囲内にあるのですか?」

 

 竹根は、相撲場を背にして幸を先導した。たくさんの木が並ぶ中の小道のようなところを通っていくと、ちょっとした広さのところにでた。小さな鳥居とその両サイドに石灯籠がある。周囲は、低い格子垣根で囲まれている。

 

「ここは招魂斎庭と言われています」

 

「しょうこんとは、どのような字を書くのですか」

 

「魂を招くと書いて、招魂です。明治二年(一八六九)、戊辰戦争の時に、朝廷方の戦死者を慰霊するために創建されたそうです。これにも大村益次郎が絡んでいると聞いています。彼が提案してできたようですね。正式には、『献策』と言うそうです」

 

「私も文学部の出ですから献策という言葉は聞いたことがありますが、今はあまり使わない言葉ですよね」

 

「招魂斎庭は例大祭で合祀を行なう時に、最初に神霊を招き下ろす祭壇だそうです」(以上、靖国神社公式サイトを参照)

 

「社長は、下関の桜山神社へ行ったことはありますか?」

 

「行ったことはありませんが、桜の名所ですか?」

 

「桜で知られていますが、吉野山とか髙遠とか、全国規模の名所とは言えません。下関駅から歩いても二十分ほどのところにあります。そこには、幕末や維新に活躍した高杉晋作や吉田松陰らだけではなく、無名の人たち四百柱もが祀られています。我が国の招魂社の始まりといわれています」(桜山神社記パンフレット)

 

「それほど重要な場所なのに、駐車場の隅に追いやられている感じですね」

 

「関係者の中には、そんな扱いについて不謹慎だと批判している人もいるようです」

 

「そうですね。その扱いは私でも何となく違和感を持ちます」

 

 政治や宗教にはあまり関心のない竹根であるので、今までそのように考えたことはなかった。宗教という観点で常識的に考えると、幸と同じように感じた。

 

 靖国神社には、招魂斎庭のように一般にはあまり知られていない場所がまだ他にもある。鎮霊社は、戦争などで亡くなられ、靖国神社に合祀されない国内だけでなく海外の人々を慰霊するために、昭和四十年に建てられた。

 

 本宮は、小さなお社で、明治維新のさきがけとなって斃た志士の霊を祀るため同士によって京都にひそかに建てられたものである。七十年後の昭和六年にここ靖国神社に奉納され、この場所に移された。国を守るために尊い生命を捧げた方々の神霊を祀る靖国神社の前身となったことから、「元宮」と呼ばれ、それが本宮と表記されるようになった。(靖国神社公式サイト)

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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