2011年10月06日

■■取締役会が始まった 連載竹根好助の先見思考経営109

■■取締役会が始まった 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.109 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

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【本書の読み方】 脚注参照

 

■10 厳しい取締役会 7 通算109回 取締役会が始まった 

 

 印刷会社であるラッキーの社長である幸と竹根は靖国神社境内を散策しながら、二人が再会した1980年代のことを思い出している。

 ラッキー取締役を対象とした取締役研修、社長の幸の「経営理念」の構築、顧問契約と波乱はあったものの進展してきた。

 1980年代のラッキーの社長室である。電話でさ長の幸が竹根の提案受け入れの話をし、後は取締役会での承認を待つだけとなった。それを前にして、竹根は幸会長に面会した。幸会長は竹根の提案に満足である。

 

【回想2 1980年代】 

 

 毎月最終の火曜日には、役員会が定例的に開催されることが決定された。その第一回目が始まる。オブザーバーとして竹根が、特別な事情がない限りラッキーの役員会には出席することが事前に伝えられていた。真夏の盛りも峠を越えかかった八月の役員会を前に、社長の幸から全役員に、五カ年計画に基づいて、今後どのように展開するか、各自意見をまとめておくように事前通達があった。

 

 二十九日十八時四十五分、取締役会議が始まった。重要案件がない限り、会長と専務は欠席であることもあり、この二人を除いた会合をいつもは「役員会」と呼んでいる。もちろん、商法に基づき、会議録は取締役会として作成されている。今日は、会長も専務も出席して取締役会全員の参加のもとに開催される。

 

 ラッキーの第一次五カ年計画は、出版物のオフセット印刷によるノンファブリック納品とプリントショップ・ビジネスの二本柱が核である。各役員は、それなりの準備をして臨むため、いつもの役員会とは雰囲気が違う。

 

 幸も少々緊張した面持ちで口火を切った。

 

 議長である幸の挨拶のあと、会長の育太郎から短い訓辞があった。会長を立てることを忘れない幸の配慮である。育太郎の訓辞では、先般決まった経営理念にも簡単に触れられた。育太郎が座ると、幸が開会の宣言をした。

 

「では、第一議案について、審議を開始します」

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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