2011年10月10日

■■印刷業界異例の戦略 連竹根好助の先見思考経営 111

■■印刷業界異例の経営戦略 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.111 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

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【本書の読み方】 脚注参照

 

■10 厳しい取締役会 9 通算111回 印刷業界異例の経営戦略 

 

 印刷会社であるラッキーの社長である幸と竹根は靖国神社境内を散策しながら、二人が再会した1980年代のことを思い出している。

 ラッキー取締役を対象とした取締役研修、社長の幸の「経営理念」の構築、顧問契約と波乱はあったものの進展してきた。

 1980年代のラッキーの社長室である。電話で社長の幸が竹根の提案受け入れの話をし、後は取締役会での承認を待つだけとなった。それを前にして、竹根は幸会長に面会した。幸会長は竹根の提案に満足である。

 竹根と協議して決めた五カ年計画を審議する取締役会が始まった。幸が議案説明をすると、驚きの声が会議場に上がった。

 

【回想2 1980年代】 

 

「すでに、皆さんには事前に本件について検討をしていただいていると思います。本件につきましては、通常の会議のように、意見を述べていただき、できれば本日基本的な方向を決めたいと考えています。ただし、本件は、わが社にとっては大きな戦略的な方針転換でもあり、ノンファブリックというなじみのないことへの挑戦でもあります」

 

 ここで一息入れてから、幸は続けた。

 

「出版業界も今は活版印刷が主流ですが、これからはオフセット印刷が主流となり、今のラッキーの力で中途半端な設備投資をした場合、競争に勝つのは容易ではありません。さりとて、時代の流れであるオフセット化を無視することはできないのです。オフセット化を推進して行くためには、多額の投資が必要であり、まだここ一、二年は活字出版物の比重は高く、オフセット機を導入するにはリスクが高すぎる。そこで『ノンファブリック』製造を導入したい。ノンファブリックについては竹根先生からご説明をしていただきます。先生、よろしくお願いします」

 

 竹根は起立して、軽く頭を下げた。

 

「『ノンファブリック』という言葉をお聞きになったことのある人は少ないかもしれないですが、これからの日本の製造業には、自前の工場を持たないで、従来通りの製造業と同じような経営をする経営スタイルが導入されるでしょう。経営スタイルと言うより、経営戦略と言うべきと考えています」

 

 今まで聞いたことのない、ノンファブリックなどという言葉にアレルギー感を覚えた。

 大松田が議長の許可を得て口を開いた。

 

「先日、ノンファブリックについてビジネス誌が特集をしていました。まだ日本では一部でしか取り入れられていないけど、アメリカの製造業は海外に工場を持って結構うまく経営をしているところがあります」

 

「印刷機を持たないのでは、印刷ブローカーとおなじではないか」

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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