2011年10月24日

■■オフセット印刷 連載小説 竹根好助の先見思考経営120

■■オフセット印刷 連載小説 経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.120 昼休みのブログ

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

【本書の読み方】 脚注参照

 

■11 新しい企業作り 5 通算120回 オフセット印刷

 

 第11話「新しい企業作り」は、現代に戻り、東京の靖国神社境内である。経営コンサルタントの竹根に誘われて、印刷会社ラッキーの幸社長が肩を並べて散策をしている。

 散策をしながら、幸は竹根のブログへの取り組み姿勢について質問をし、自社にも参考になると考えた。

 竹根に誘われて幸は、洗心亭という靖国神社境内にある茶室に入った。茶道の経験のない幸は、竹根の言葉で観念をしてその席に着いた。落ち着いた雰囲気の中で、幸は再び1980年代に戻り、沈思黙考が始まった。

 顧問を依頼した竹根との相談の上で策定した五カ年計画案の第一議案であるノンファブリック戦略が可決され、第二議案である活版とオフセット印刷の両建て戦略の審議に入った。

 取締役の大松田がオフセット印刷機の話を始めた。

 

【回想2 1980年代】 

 

 なーんだと言うような顔がチラホラ見えた。

 

「プリダの機械がうちにとっていいかどうかは別にして、技術者の立場から言うと、オフの扱いは、今までの活版機とは全然違うと考えた方がよいでしょう」

 

 大松田が、オフセットの原理やなぜオフセットというのかなどまでも、仕入れたばかりの知識で披露した。そんな大松田を見て、幸はここにも竹根効果が出ていることを発見した。どちらかというと無口な大松田が、最近は積極的に発言をし、行動も活発になってきた。

 

「オフセットの難しさは水の扱いにあるらしいです。先般の研修の時に竹根先生から水なし平版の話がありましたが、あの時にはその意味合いがよく理解できませんでした。水がオフセットにとっては重要な意味を持つことを知らなかったのです。これからは『水難の相』が出ていて。わが社は水に悩まされそうです。すなわちオフセット印刷をやることは、水商売でもあります」

 

 口数の少ない大松田から冗談が出たにもかかわらず、誰一人として笑い声をあげる者はいなかった。

 

「ラッキーがいよいよ水商売に手を染めるのか?堅く、暗いイメージの会社が急に華やかな会社に変身か」

 

 金山の言葉が笑いをそそったが、会議の目的やその重要性を鑑み、すぐに静まった。

「その水対策には、何かいい方法はないのかね。治水対策の・・・」

 

 幸の問いに大松田はにやりとしてから答えた。

 

「社長、残念ながら、治水対策はノウハウなのだそうです。ただ、竹根先生からの情報によると福田商事自身もその辺のノウハウがなく、当面はドイツから技術者が来て、ユーザー教育をするようです」

 

「うちもノウハウの蓄積がないところに参入するのだから、相手の福田商事が素人じゃうまくいかないのではないですか。治水対策も含め教えてもらうこと、蓄積しなければならないノウハウはたくさんあるはずです」

 

 工場長としての苦労があるので、金山からは慎重な発言が出た。

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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