2011年10月26日

■■高価なワープロがネック 連載竹根好助の先見思考経営122

■■高価なワープロがネック 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.122

 

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

【本書の読み方】 脚注参照

 

■11 新しい企業作り 7 通算122回 高価なワープロがネック

 

 第11話「新しい企業作り」は、現代に戻り、東京の靖国神社境内である。経営コンサルタントの竹根に誘われて、印刷会社ラッキーの幸社長が肩を並べて散策をしている。

 散策をしながら、幸は竹根のブログへの取り組み姿勢について質問をし、自社にも参考になると考えた。

 竹根に誘われて幸は、洗心亭という靖国神社境内にある茶室に入った。茶道の経験のない幸は、竹根の言葉で観念をしてその席に着いた。落ち着いた雰囲気の中で、幸は再び1980年代に戻り、沈思黙考が始まった。

 顧問を依頼した竹根との相談の上で策定した五カ年計画案の第一議案であるノンファブリック戦略が可決され、第二議案である活版とオフセット印刷の両建て戦略の審議に入った。

 取締役の大松田がオフセット印刷機取り扱いの難しさとして、オフセット印刷機には不可欠な水の話になった。工場長の金山は、オフセット印刷への取り組みには慎重であった。

 営業部長の刷増(すります)は、オフセット時代への突入が始まらんとしている今こそビジネスチャンスであると、大松田に賛意を示した。しかし、アメリカと日本の市場の違いからオフセットビジネスとしてのプリントショップ展開はリスクが潜んでいる。

 

【回想2 1980年代】 

 

「だけどワープロは百五十万も二百万もするので、一般企業で一社に一台というわけにはいかないのではないですか?」

 

「ワープロはこれから今の価格の五十分の一くらいになると予測されている」

 

「ということは、三万円と言うことですか?いくら何でも、それは無理ではないだろうか」

 

「一、二年後というわけにはいかないけど、そういう時代がやってくるし、パソコンが普及すればソフトを買うだけで、パソコンがワープロにも早変わりするらしい」

 

「しかし、その時代が来るまではお客をつかむことができないということになりますね」

 

「そこは、営業戦略の問題ではないか?営業部長、あんたの担当だよ」

 

 それまで明るい将来を期待していた刷増の希望が急にしぼんでしまったような顔になった。

 

「部長の前提は、アメリカのようにタイプやこれから普及されるであろう汎用ワープロやパソコンソフトがあることが前提だよね。その前提を取り払ってごらんよ。それをゼロベース思考と言うんだ。これは竹根先生の受け売りだけどね」

 

 そういいながら幸は、竹根の方を見た。竹根は笑顔を返すだけである。

 

< 次回に続く お楽しみに >

 

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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