2011年11月01日

■■三代目 【連載小説】竹根好助の先見思考経営 No.125

■■三代目 【連載小説】経営コンサルタント竹根好助の「先見思考経営」 No.125

 昼は休みに読むブログ連載小説です。経営コンサルタントとどのようにつきあうと経営者・管理職として、プロ士業として一歩上を目指せるのか、小説を通じて体感してください。

【本書の読み方】 脚注参照

■12 第二創業期始まる 1 通算125回 三代目

 印刷会社ラッキーの取締役会の場である。

 顧問を依頼した竹根との相談の上で策定した五カ年計画案の第一議案であるノンファブリック戦略が可決され、第二議案である活版とオフセット印刷の両建て戦略の審議に入った。

 取締役の大松田がオフセット印刷機取り扱いの難しさとして、オフセット印刷機には不可欠な水の話になった。工場長の金山は、オフセット印刷への取り組みには慎重であった。

 営業部長の刷増(すります)は、オフセット時代への突入が始まらんとしている今こそビジネスチャンスであると、大松田に賛意を示した。難問は山積しているが、時代の変化、技術動向を先読みした対応を図る方向に次第と取締役会の雰囲気が変化して来た。

 幸は、荒れた役員会の思い出から、我に返ると、そこはまだ靖国神社の茶室であった。

【現代】 

 靖国神社の洗心亭で開かれた茶会の席にいた竹根と幸は、神池庭園の池の見える側に席を移した。二人だけの会話がしやすくなった。

 竹根は、幸が先ほどから一人で思いにふけるときに、暗い顔をしているときがあることを見ていた。竹根と再会した当時を思い出しているのとは違う何かを考えているのではないかと気にかかっていた。

「育さん、今日は、二つの顔をしていますね」

 勘の働く幸であるが、竹根の突然の言葉の真意を測りかねている。

「時々暗い顔をしていることがあります」

 幸は、ようやく思い当たった。――自分が育猛のことを考えているときにはきっと暗い顔をしているのだろう――

「先生の読心術にはかないませんね。先生には隠し事ができないことがわかりました。実は、先程来から途切れ途切れに話している育猛がなぜ夕飯時にツイッターやブログのことを話したのかを考えていたのです」

 竹根は、幸がそのことを考えているだろうと推察したことが当たっていたことにホッとした。

「最近、午後四時台にブログを書くことがあります。『薬籠中物』という言葉がありますね。育さんなら説明をしなくてもその意味はわかると思います」

< 次回に続く お楽しみに >

■■ 脚注

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。回想シーンも、回想1は1970年代前半にはじめて幸が竹根に会ったときと、回想2は、その十数年後、二度目にあったときの二つの時間帯があります。

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