2012年06月11日

■■【経営コンサルタントの独り言】No.1からの脱落は簡単

■■【経営コンサルタントの独り言】No.1、世界一の座からの脱落は簡単



 私の運用している士業・コンサルタント向けのメーリングリストは、Yahooコンサルタント部門で10年近くもトップの座を守っています。

 Googleで「経営コンサルタント」をキーワードで検索すると、「経営コンサルタントへの道」がトップ表示されます。それが私のサイトです。原則として毎日新しい時期と挿入しています。

 ところが、あるとき1週間近くの長期出張でページ改訂をしていなかったらWikipediaにトップの座を奪われてしまいました。

 このようにトップの座を維持することは何ごとに於いても容易ではなく、それなりの努力や工夫が必要なようです。

 テレビや太陽光パネルにしても、古くは造船やバイクとか電卓とか、上げれば限りがないほど、かつて日本産業の多くは「世界一」でした。ところがトップの座を守ることの難しさは、技術面での優位性もその差が縮小してきて容易ではありません。

 これは日本企業だけではないのです。携帯電話市場で世界シェア40%以上もあったノキアですが、最近ノキアの名前を聞くことはほとんどないのではないでしょうか?

 ノキアの通信技術の高さは、今でも維持されているといえます。しかし、今年遂に韓国のサムスン電子に世界一の座を譲ったことを
ご存知の人も多いでしょう。

 では、技術のノキアがなぜサムスンにその座を譲らざるを得なかったのでしょうか。日経新聞社の中山淳史氏が分析していますが、それをもとに私見をまとめてみました。

 その一つは通信規格の問題です。アメリカで一般的に利用されているCDMA方式を採用しなかったことです。

 二番目としてOSの問題があります。初期のiPhoneが採用していたシンビアンOSからアンドロイドなどの新技術によるOSへの切り替えに乗り遅れてしまいました。

 三番目の理由、中山氏によると戦略判断が最大の理由であると言っています。

 中山氏の分析とこの3つの理由を参考に、私も経営士・コンサルタントの立場から、戦略面での失敗を重視したいと考えています。

 ノキアは、日本ではシェアはあまりありませんでしたが、中国やインドなどの新興国で成功してきました。シンプルで低価格ということを武器に市場を席巻してきたのです。ところが日本ではそれを活かし切れませんでした。

 しかも、ノキアはスマートフォンで負けが込んでくると、それらの新興国市場に閉じこもってしまい、日本など先進国市場への商品改良・開発に視点を持ちませんでした。

 ノキアはランチェスター戦略を重視しすぎて、これら新興国市場を重点化してきたつもりですが、この市場に固執してきたという方が正確な表現と考えます。

 通信方式やOSに固執したのも、この市場に注力をしていたことが理由です。しかし、これは世界標準に目をつぶってきたからといえます。時代の流れをいかに正確に読むのか、過去の財産にいつ見切りを付けて、それに切り替えるのか、経営判断が問われます。

 かつて、NECがパソコンの世界で、NECBIOSやOSというガラパゴス商品からDOS/Vに切り替えたとき、苦渋の決断を迫られたと思います。ソニーのVHSへの切り替え、東芝の独自ブルーレイ方式の断念など、日本企業がとってきた戦略転換にノキアが学ばなかったことが、スマートフォンを含む携帯電話市場トップの座を明け渡す主因と考えます。

(2012/06/11)




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