2012年07月18日

■■【トンボの目】田舎に残る高齢の人々と取り残された古い墓地

■■【経営コンサルタントのトンボの目】 田舎に残る高齢の人々と取り残された古い墓地

  経営コンサルタント事務所 

  B・M・S・21代表 山本 修

  日本経営士協会 理事 関西支部長

 山本先生は、美容サロンを独立開業され、その経験を元にサロン経営者に「商品管理」「顧客管理」「計数管理」を提案し、サロン経営の生産性向上に成果を上げてこられました。近年は中小企業のコンサルタントとしてもご活躍中です。

 また「日本経営士協会 関西支部長」として活躍されておられます。

 筆者詳細情報 http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/0060.htm

■ 「田舎に残る高齢の人々と取り残された古い墓地」

 先日、母方の親戚で法事があり、久しぶりに中学2年生まで暮らした生まれ故郷の、高知県窪川町(現四万十町)へ行ってきた。過疎化は進み、村中を歩いてみても子供の姿は殆ど見当たらないし、会うのは年寄りばかりで、人口は勿論、家屋数も随分と減り、三軒に一軒は更地であることに唖然とした。

 筆者の子供の頃は、小学校と中学校が同じ敷地内にあり、小中併せて270名余いた生徒数も現在小学校4年生までしかなく、5、6年生はバスで通う本校に行くとのことである。小学4年生まで合わせて生徒数は11名しかいないとのことである。因みに、筆者の小学校時代の同級生35名中、田舎に残っているのは男女合わせて6名しかいないとの話を聞き、過疎化の現実を目の当たりにした。

 若者達は、皆都会に出て生活しており定年後も帰る気持ちは無いと言い、両親が死没後の古い家屋を維持管理する者もなく、そのままで残すのは不用心な為に更地にするのだという。

 墓地に行くと墓は荒れ放題で、何年もの間誰も来ていないのが一目瞭然である。祖父母や両親の存命中には年に1~2度は帰郷していた人達も、両親の死を境に誰も帰らないとのことである。

 筆者にしても父親の仕事の関係で和歌山県に移転し、父親が末っ子であったこともあり、母の死を境に墓を新しく求めて祭り、親戚に何かが無ければ生まれ故郷に帰ることは殆ど無くなってしまった。

■ 「大きく変わる家族観や人生観」

 高度成長期を機に、都会に仕事を求めて出て行く人が多くなり、都会で結婚し子育てを終えた人達が今、人生を閉じる時期に差し掛かっているのである。この様な人達の間では、故郷の地で先祖を祭り墓地を維持していくことも困難なことであり、両親の墓を新たに今住んでいるところに求めて祭る人達も多い。故郷に帰ることはもう無いと言う人も多く、田舎は益々過疎化が進む傾向にある。

 この間に人々の考え方も大きく変わり、墓や菩提寺などは大したことではないと考える人達も出てきており、葬式にしても盛大な葬式を避けて、ごく親しい人達だけの「家族葬」や「友人葬」など、また遺骨を山や海に撒く「散骨」も珍しいことではなくなっている。また、子供のいない夫婦や独身のまま生涯を終える人も少なくない時代である。

 都会で忙しく暮らす彼ら彼女らが、彼岸やお盆の度に、時間とカネをかけて先祖の墓参りをすることはなかなか難しいことであろう。

■ 「人口減少と過疎化の危機」

 昨年10月1日現在の日本の人口が1億2779万9千人となり、前年比で25万9千人も減少し、過去最大の落ち込みとなった。このままでは、数年後には年間の減少数が50万人台になると言われている。今後日本が見舞われるであろう少子高齢化の凄まじさである。

 しかしながらこの問題は危機意識をあおるだけでは何も解決しない。また人口を増やす特効薬は無く、国民全体、国をあげて決意を固めて地道に取り組んでいくべき問題である。

 確かに、少子高齢化は国家の重大事である。しかしながら筆者には、先祖の祭祀や墓地の問題も地方の過疎化も、小さくないように思われてならない。何故ならば、それは「家族のあり方とか肉親の絆」について問いかけている問題だからである。

 このまま何の対策も打たず放置すれば、若者は仕事を求めて都会に出て行き、田舎には高齢者ばかりという過疎化はますます進み、真の危機が訪れるのではないかと不安になるのは筆者だけであろうか。

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