2013年01月17日

■■【連載 電通鬼十訓】 第7訓 計画を持て

■■【連載 電通鬼十訓】 第7訓 計画を持て、長期の計画を持っていれば
     

 
経営コンサルタント歴35年を記念して、経営トップの皆様だけではなく、経営士・コンサルタント・士業の先生方にもご参考になると信じ、ここにまとめてみました。

 毎月、第三木曜日の午前中にお贈りいたします。

 グローバルな視点の経営者・管理職 


  ”当たり前”が実行できる
  経営コンサルタント歴25年を経過した時点で、(特)日本経営士協会の理事長を拝命することになりました。その際に、自分自身を戒める意味で「理事長十戒」を作り、それを日々座右におきながら仕事をしてきました。 私の経営に対する考え方の基本は「当たり前のことが当たり前にできる」「暖かい管理ができる」、その様な企業作りのお手伝いをすることです。 理事長歴も長くなり、そろそろ後任の選定やその人への傾斜引き継ぎを考える時期といえましょう。この十戒に加筆をして、企業や組織のトップ・管理職の方々に向けて焼き直したものを「経営トップ15訓」としてまとめ、ブログで紹介したところ大変に好評でした。 その「経営トップ15訓」の附章で「電通鬼十訓」を紹介したところ、これについても是非私の言葉で紹介して欲しいというご要望をいただきました。ブログで掲載し、そのバックナンバーをここにまとめて掲載いたしますので、ご笑読ください。 なお、ここでご紹介する文章は、株式会社電通様とは何ら関係はありません。 まだまだ内容的には不充分ですが、今後もこれをベースに推敲・改訂を重ねて参りますが、その第一版として茲にご披露させていただきます。トップの方々や管理職で日夜ご奮闘されている方に、少しでもご参考になれば幸いです。


電通鬼十訓  【第7訓】計画を持て、長期の計画を持っていれば、 忍耐と工夫と、そして、正しい努力と希望が生まれる
■■ 【第7訓】       計画を持て、長期の計画を持っていれば、      忍耐と工夫と、そして、正しい努力と希望が生まれる     Set goals for yourself to ensure constant sense of purpose.■ あるIT企業の経営者 私の顧問先であったC社では、社長が技術者なために営業・マーケティング面での弱点がありました。社長はそれを充分に認識し、私どもと顧問契約をしました。 1980年代前半のことです。C社は、専用ミニコンを使った電子業界向けのCADを開発製造していました。社長の不安材料は、専用ミニコンの納期が不安定なことです。 一方、私が懸念していたことは、同社のCADは中小企業向けでありながら、専用ミニコンを使っていたことです。専用ミニコンであるために、システム価格が高くなってしまっていることです。 そこで汎用ミニコンに切り替えることがC社の取締役会で討議されることになりました。その席で、私が提案したことは、ミニコンより将来を展望するとパソコンであろうと提案しました。■ 選択技術の見通し しかし、当時のパソコンの性能は低く、技術者の目から見ると「おもちゃ」に見えたのでしょう。一方で、その社長の技術面での情報力はさすがでした。OSとしてUNIXをベースにすることで、将来パソコンに移行するときに、比較的蓄積技術が応用しやすいという見方です。 その一方で、パソコンにも目を向けて、「UNIXからパソコンへ」を前提としてプログラム開発を進めていました。 しかもUNIXによるシステムの完成が間近になると、その開発チームを2つに分化し、一方はUNIX製品の仕上げから市場導入担当です。この段階になるとプログラムのバグや画面の見栄えなど、開発というより商品化という観点での作業となり、高度な技術より使いがっての良さなど、ユーザビリティあるセンスがポイントでした。 他方のチームはPC化へと準備を開始しました。こちらは、プログラミングの高い技術が求められるのです。 このように、技術面とマーケティング面で時代の先を読みながら進めることにより、グローバルな厳しい競争のIT業界での生き残り、勝ち残りを目指しました。■ 技術革新と教祖の激化 PC化が進むにつれ、ライバルは日本の企業よりも海外、とりわけアメリカの企業であることが鮮明になってきました。C社は、日本人的なきめ細かさで対応をすることにより、マーケットシェアの拡大もできてきました。 しかし、いずれ価格面で競争が厳しくなることが予想され、CAM出力など、日本の工作機械メーカーとの連携を模索し、CADオペレータの養成、ユーザーへのコンサルティングなどと次第に業務の中味が変化するなどの対応を図ってきました。 時代を技術面やマーケティング面など全方位に視点を向け、全ての経営資源をどのように配分するか、中長期的な経営戦略とそれを実践するための経営計画と実務の進め方を検討し、実践することが、中小企業にとっては、厳しい業界での生き残り策なのです。 日常業務でも、明日を見据えていないと、ある日突然現れた他業界からのライバルに駆逐されてしまい、倒産の瀬戸際に立たされるというようなことは結構起こります。■ ある営業部長の英断 ある産業機械のメーカーさんの営業部長は、自部署は月々の売上計画をキチンとこなしているのですが、毎月数字との追いかけっこが続いていました。「これで良いのだろうか」「自分は一生このような数字に追いかけられる仕事を続けられるのだろうか」と自分の生き方に不安を覚えました。 非常に前向きな人であったので、結構勉強をしています。外部セミナーなども時間が取れると出席していました。 ある日、私のセミナーに参加し、セミナー終了後私の処にやってきました。 「先生がおっしゃった“業績の先行管理”という言葉が印象的でした」と感想を述べ、後日社長を伴って顧問就任依頼に来られました。 営業部門における先行管理を中心に、管理面での支援をお願いしたいということでした。私が最も中小企業で重視している業務であるだけに、お引受けすることになりました。 業績の先行管理により、受注が安定し、回収予測が立つようになり、そこから生まれてきた心理的なゆとりから、営業パーソンが新規顧客開拓や掘り起こし、既存顧客の深耕などができるようになりました。 さらには副次的効果として製造部門ではコストダウンに繋がりました。 これまでは月末近くになると納期が立て込み、残業をさせたり、協力会社に依頼したりということで、標準原価を上回ることが毎月発生しました。 業績の先行管理ができることにより、工程の平準化に繋がり、残業や外注費を抑えることができるようになったのです。また、部品等の発注管理も精度が高まり、その面からのコスト低減もできるようになりました。 営業部門での先行管理には、大企業などが導入しても成功しなかったSFAシステムの中小企業企業版を導入することで、その使いこなしが効果を上げたのです。【 注 】 SFA: Sales Force Automation 営業支援システムのことですが、上述の同社で用いられたシステムは、市販のSFAシステムとは大きく異なります。



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